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第18話:魔法と本音( 1 / 4 ) 第三者視点 ページ44

妖精の魔導士が神鳴殿を壊し、ナツとラクサスの戦いもヒートアップ。然し、その戦いはナツが苦戦を強いられる一方で。レイジングボルトの餌食に成りかけた彼を救ったのは、同じ滅竜魔導士であるガジルだった。

「二人合わせて、この程度か? 滅竜魔導士が聞いてあきれる」
「バカな!!いくら、コイツが強ェからって…竜迎撃用の魔法をこれだけ喰らって……有り得ねえ!!」
「そいつは簡単な事さ。ジジィがうるせえから、ずっと隠して来たんだがな…特別に見せてやろう」

然し、ラクサスの圧倒的なパワーを前に滅竜魔導士二人をもって知っても彼には届かず。そして狼狽える二人に対して、不敵に笑うラクサス。そんな笑みと共に、八重歯が生え、両腕には鱗のような模様が浮き上がった。

「雷竜の……」
「お前も滅竜魔導士だったのか!!? ラクサス!!!」
「咆哮!!!」



「 ── !」

ラクサスの口から放たれた雷の咆哮。動揺する彼等に避ける術は無く、眩しい程の雷の光に包まれる中で彼等の間を通り抜けたひとつの影。

自身の咆哮が相殺させられた事に青筋を立てたラクサスは土煙が覆う先に居る人物が誰か分かれば、今更本気を出して来たのかとニヤリと口角を上げる。

「A……!」
「お前……神鳴殿、壊して動けねえ筈じゃ……!」

突然、自分達の前に現れたAに目を見張るナツとガジル。それぞれの反応を示す中、槍で身体を支えながら肩で息をするAは、自分の呼吸を落ち着かせる為に大きく深呼吸をする。

「あんだけ攻撃を食らった挙句、更には神鳴殿の反動を受けても尚、立ってられるとは。そのしぶとさは流石、滅竜魔導士(・・・・・)って所か。なぁ?」
「! ……今日は随分とお喋りなのね」
「Aも、滅竜魔導士……!?」

ガジルの疑問に結果的に答えたのは、Aの本来(・・)の魔法を知るラクサスで。淡々と交わされる会話に、戸惑いながらもナツとガジルのふたりは大きく目を見開いた。

Aとしてはふたりを咆哮から守れれば良かったたけで、使える事を話す気等は無かった。造形魔法では厳しいだろうと同じく滅竜魔法を使用したまで。然し、この様子では使った事も気付いているのだろうと彼女は否定すること無く、寧ろ肯定とも取れるような言葉と共に僅かに眉根を寄せた。勿論、お喋りに関してはミストガンの件も含まれてはいるが。

「滅竜魔法を使おうが…テメェじゃあ、オレには勝てねえのはさっきの戦いで分かってんだろうが」
「勝てなくても良い。彼等を守れたら、それで充分」
「……ッ!」




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ムーン(プロフ) - とてもこの作品が好きです!更新頑張ってください! (2019年10月2日 23時) (レス) id: dbcb69aa60 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紗葉 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/F0OOQB  
作成日時:2019年6月25日 16時

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