FAIRY TAIL - 蒼穹の巫女 - (ページ19)

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「A」
「エルザ。色々とお疲れ様」

村の高台へと立って、不気味に光る紫の月を見上げる。そんな中、エルザから声が掛かって下へと降りた。

「いや、お前も大変だったな。ところで依頼の件なんだが…お前が受理してくれたとは言えど、ナツ達には最後まで責任を持ってやらせたいんだが…構わないだろうか？」
「妖精の尻尾の名前に傷が着く事だけは避けたかっただけだから。いざと言う時はひとりでやるつもりだったけど…」

結末は分かってるんでしょう？と続ければ、おおよそはと頷くエルザに、なら全て任せると返せば彼女は笑みを浮かべた。

アクアと共に話が聞こえる程度に離れた所で、座り込む。どうやら…エルザは自身の答えに確証を得たかったようで、村人達に改めて確認を始めた。

最初は＂紫の月の姿が出てから、そのような姿になってしまった。"という事に間違いがないか。その答えは＂正確にはあの月が出ている間だけ、このような姿になる＂との事。そして3年前からという認識は村人の中でも分からないらしい。

「然し、この島では3年間、毎日〝月の雫〟が行われていた。遺跡には一筋の光が毎日のように見えていた筈」

然し、其処で何故か落とし穴に落ちたエルザ。どうやら、それを仕掛けたのはハッピーや、新人の子だったらしい。( 罠のつもりなんだろうか…？ ) そして彼女は逞しく、何事も無かったように話を続けた。

「つまり、この島で一番怪しいではないか。……分からんな、何故調査しなかったのだ？」
「そ、それは…村の言い伝えで、あの遺跡には決して近付いてはならんと」
「でも、そんなことを言ってる場合じゃなかった筈ですよね？犠牲者も出てるし、ギルドの報酬の高さから見ても」

エルザや新人の子・ルーシィの言葉に明らかな動揺を見せる村長たち。本当の事を教えてくれとエルザが言うと、村長が迷いながらも重々しい口を開いた。

「そ…それが…ワシらにもよく……分からんのです……」

何度も遺跡を調査しようとしたが…村人は近付く事さえ、叶わない。遺跡に向かって足を進めても気が付けば村の門の前に立っているという。どよめくナツ達に、信じて欲しいと村長の言葉を次々同意を示した。( やっぱりか )

「ナツ、着いて来い。…これから、月を破壊する」

その反応にエルザも確信を持ったのだろう。真剣な表情を浮かべ、投擲力を上げる〝巨人の鎧〟と装備し、闇を退けし〝破邪の槍〟を構える。そしてナツに声を掛けたのは、彼の魔法でブーストする為のようだった。

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