第二項 ページ5
一目でわかる場所に設置された受付にいる女性
その前方には女性を口説いていたのか、それなりの声量で喋りつつ酒を飲んでいる男2人
さも日常ですと言わんばかりにガン無視を決めて声を掛けられる
「あら、いらっしゃい、ここは初めてよね?ギルドへの加入かしら」
『...既にギルドには加入しているんです』
「...?」
『その旨を話したいので、マスターに会わせては頂けないだろうか』
白髪を揺らしてきょとんとしているが訝しむ様子はなく彼女を見つめている
初対面でこの言い方は良くなかったかもと思う反面、事情を知っている筈の頭目と話を合わせてから説明したかったのだ
「えっと、マスターは今不在なの
さっき連絡があったからもう直ぐ帰ってくると思うけど...」
『承知しました、では
「えぇ、今飲み物持ってくるわね」
.
.
「扉を壊すんじゃないわいっ!!!!!!」
凄まじい破壊音と一緒に、開いた(壊れた)扉から怒号が響いた
マスターたちが帰還したようで所々からおかえりと声を浴びながらカウンターに向かう
「ナツ、壊しすぎだ」
「そーよ、定例会会場に続けてギルドの扉まで!」
「笛の怪物倒せたんだし良いだろー、なぁハッピー!」
「あい!ルーシィもそんなにカリカリしてると皴増えるよ」
「余計なお世話よ」
「エルザもノリノリだったもんな、まさか共闘する日が来るとは...」
「俺は共闘したくて付いて行ったんじゃねェ!!」
「それは俺の台詞なんだよクソ炎」
「んだとグレイやんのか」
『(...濃いし騒がしくないか?)』
Aは一行を好奇の眼差しで見つめながら待った
真っ先にAに気付いたマカロフや、遅れて気づいたルーシィたちも脚を止めずに向かって来る
「マスターお帰りなさい、新しい子?が来てますよ」
あ、でも既に加入してるとか何とかで、えっと...と躊躇いながら何か伝えようとする、抑Aが説明を省いたのだから彼女に非は無い
Aに目を向けると同時に、椅子から立ち上がりマカロフに一礼すると、表情が忽ち蒼褪めていく
「...名前は何と」
『A・フメリルアです』
「...魔法は」
「天霊魔法と霊織魔法です」
蒼白の次は冷や汗がドッと流れ出した、Aはというと察してくれて助かるといった表情だ
『取り敢えず落ち着いてください』
「100年間だったのでは…」
『…落ち着いてください』
「は、はい」
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マリイ - フェアリーテイルのユウカ・スズキの小説も書いて欲しいです ユウカ好きなのでラミアスケイルの (2022年10月29日 6時) (レス) id: 70be676ed1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yuo | 作成日時:2021年6月1日 23時