この薄汚れた世界の中で【2nd.】 (ページ5)

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・(間島side) ページ5

｢おい､菅ぽんさんよ｡｣
菅沼《なにー?》
｢敵の数､話とだいぶ違うんだけど｡｣

菅沼《そうなんだよね｡俺も今､洗い出してる所
…てかさ､この情報持ってきたの誰?》
間島｢え?確か潜入してた奴…まさか｣

その時､一つの嫌な可能性が頭をよぎった

どうやらそれは､菅ぽんも同じだったようで｡
菅沼《ここの回し者って事?》

＿＿＿＿そう､裏切り｡

間島｢たぶん黒｡こんな内部の情報はそう簡単に持ち出せないし､ここまで手の込んだフェイクなら組織自体が絡んでる可能性が高い｣
長くFIRSTに居た奴だったから､油断していた｡

しかもこの組織､こないだウチに来たキチガイ(詳しくは"#23 邪魔者"参照)もよく来てたみたいだし……って事は?

"最高傑作を取り戻す"

これが､本当の目的だったとしたら?

｢Aが､危ない?｣

菅沼《っ!今すぐ無線で流す》
ブチリ､と乱暴に切られた直後､全体放送へと
切り替わった｡

菅沼《DABA全員に告ぐ｡リークし＿＿＿》
淡々と話す菅ぽんの放送に耳を傾けていると＿＿＿＿不意に何処かから視線を感じた｡

ゆっくりと周りを見渡すが､人影一つもない｡

｢気のせいか?｣
スナイパーライフルのスコープを覗き込み､DABAへと視線を戻す｡

その時の俺は､後ろから俺を見定めるように見つめる人物に気が付かなかった｡

?｢ここでも無いのか｣