#43 どっち?(菅沼side) ページ25
『う､あ……な､してん､の?』
暫く寝ていたからか口回ってないけど､見た感じ後遺症も無さそう｡良かった｡
ほっとしたのもつかの間
福山「っあ……A､Aっ……!」
『じゅん、に』
潤くんが壊れ物を扱うように､そっとAちゃんを抱きしめた。
その目は涙が溜まっていて､今にも零れそうで｡
Aちゃんも､そんな潤くんを愛おしそうに見つめて微笑んでいた｡
それを見て､
僕はこの場に居てはいけない｡そう感じた｡
「ぼ､僕､皆に言ってくるね｡Aちゃんが起きたって!
だから､潤くんは皆が来るまでに服着せておいてあげて」
『え､あ､すがぽ……まっ､て』
「じゃ､また後でね｡Aちゃん」
目で何かを訴えようとしてくるAを無理やり視界から外し､足早に部屋を出る｡
さて､まずは櫻井さんと神谷さんに言って､
その後DABAのみんなにも……
＿＿＿＿何でだろう｡
Aちゃんが帰ってきてくれて､嬉しいはずなのに｡
胸がチクチクする｡
潤くんが抱きしめているのを見た時から｡
＿＿＿いや､本当はもっと前｡
潤くんと仲良さげに話してる時から｡
2人で何処かに出かけているのを見た時から｡
あぁ､そうか､
「僕､Aちゃんの事好きなんだ」
仲間として､一人の女性として｡
だからこんなに､
「っ………」
ぽたり､ぽたり と足元へ涙が落ちる｡
こんな事してる場合じゃないのになぁ
?「……菅沼?どうした?」
「あ､神谷さ……ん」
パタパタと廊下を駆け､心配そうに顔を覗き込んで来る神谷さん｡
神谷「何かあった?どっか痛い?」
「Aちゃんが､起きました」
神谷「………どっちが?」
"どっちが?"……どういう事なんだろう｡
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駒城亜樹(プロフ) - こんばんは。ようやく更新して頂けて、ありがとうございます(*^^*)早く主人公が目覚めてくれますように。 (2019年3月26日 21時) (
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作者名：のりすけ | 作成日時：2018年11月30日 23時
