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北 「これとか?」
藤 「お、いい!いい!」
ねぇ、楽しい。
藤 「あ、宏光こっちにしなよ」
北 「おい、それ子供用だろ、バレてんぞ」
藤 「ありゃ(笑)」
『普通』が楽しくて嬉しい。
レジャー施設やイベントに行かなくても、
大した事ないことや、ちょっとした事が楽しくて、
藤 「こっちかこっちが悩むなぁ」
北 「これ何か違いあるか?」
藤 「あるよぉ〜、ほら、こことか」
北 「ん〜・・・・・・わかんね(笑)」
藤 「よく見て!(笑)」
俺と貴方はいつも笑ってる気がする。
「ありがとーございましたー」
藤 「フフ、楽しみだね」
北 「ん」
でもその『普通』も『楽しい』もずっとじゃない。
「あれ?藤ヶ谷くん?あ、やっぱ藤ヶ谷くんじゃーん!」
藤 「よぉ」
「買い物?」
分かってる。
今が『普通』じゃなくて『特別』なことを。
藤 「うん、甚平買った」
「あ!お祭り用?」
藤 「うん」
こんな風に頻繁に会えるのは学生だから。
『学生』は『普通』じゃない。
今は『普通』だと思ってるけど、
でも来年の俺には違う『普通』が始まってる。
「へぇ〜藤ヶ谷くん彼女いたんだねぇ〜」
藤 「え?いないよ?」
「またまたぁ〜彼女もいないのに甚平買わないでしょ〜」
藤 「なんだよそれ(笑)いなくても買うわ(笑)」
「えぇ〜じゃあ誰と行くのかなぁ〜?」
藤 「先輩と。ね?」
北 「・・・ども」
話の邪魔にならないようにと、
貴方の後ろで背を向けていたが、
話をふられたのかと振り向いて会釈すると、
彼女の視線は俺の顔から手に持つ買い物袋に移り、
少しホッとしたような顔をして「そうなんだ」と笑った。
「私も行くからバッタリ会ったらなんか奢ってね(笑)」
藤 「やだよ(笑)」
北 「・・・」
彼女はきっとこの人が好きなんだろうなぁ。
藤 「ごめん、お待たせ」
北 「ん、へぇき、同級生?」
藤 「そぉ」
北 「ふぅん・・・」
羨ましいな。
貴方と同じ季節を俺よりも2回多く過ごすんだね。
藤 「ねぇなんか小腹空かない?」
北 「・・・」
俺は・・・、今年が最後。
貴方が俺を「先輩」と紹介した時、それを身に染みた。
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朱蝶(プロフ) - いゆらんさん» いゆらんさん♪こんばんは(*^^*)んふふ、悶えてくださり嬉しい限りです(*´艸`)本当チューしたくなっちゃいますよね、分かります分かります、むしろ分かってくれて有難うございますです(笑)是非是非このお話で尾行気分を味わっちゃってください(笑) (2018年11月8日 19時) (レス) id: fea3ffa764 (このIDを非表示/違反報告)
いゆらん(プロフ) - こんにちは♪このラブラブな2人あ〜ぁんと言いながら悶え見てます。私が太輔さんなら今の状況でキスしたくなりますね〜笑この帰り道の2人に何処かであって尾行したい気持ちです(〃ω〃)続きを楽しみにお待ちしてます。 (2018年11月8日 15時) (レス) id: 3188bfb525 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - MISAさん» MISA様♪そうなんです、一気にイチャりこしております(笑)やっとニヤニヤしてもらえるとこにきたので沢山ニヤニヤして頂けたら嬉しいです(*´艸`)よし、本当すぐにでも嫁ぎにいきたい!!私お掃除とゴミだしと裁縫ぐらいしか出来ませんが!!笑 (2018年11月5日 19時) (レス) id: fea3ffa764 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - いゆらんさん» いゆらんさん♪こんばんは(*^^*)本当いつから片思いしてるんですかね(笑)それが明かされるかはまだ未定です(笑)きっと太輔さんもみつくん同様に色々思ってた筈です!みつくんはそれを信じられないようですが(笑) (2018年11月5日 19時) (レス) id: fea3ffa764 (このIDを非表示/違反報告)
MISA(プロフ) - なんだか甘酸っぱい両片思いが、一気に可愛いイチャイチャに変わりましたな。なんかニヤニヤしちゃいます。幸せな二人を見てるのはやっぱり良いですね〜。私らも遠距離恋愛に終止符打ちますか。いつでも嫁ぎに来てくださいな(笑) (2018年11月2日 8時) (レス) id: 53760f1b09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱蝶 | 作成日時:2018年8月7日 19時