君と僕の温度感。

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＜北side>








藤 ｢うん･･･、それぐらい余裕がねぇんだよな･･･？｣








そう言って俺の両手をとった。

そして俺の顔を覗くその顔は凄く悲しそうだった。

あれ･･･、怒ってたんじゃ･･･









藤 ｢ごめん｣


北 ｢･･･｣


藤 ｢ごめん、なんの力にもならなくて｣


北 ｢な･･･、なんでお前が謝ってんだよ･･･｣


藤 ｢だって｣









ミツの様子がおかしいのは気付いてた。

なのに何も出来なかった。

何をしたらいいか分からなかった。

でもきっとなんかあったら、

どうにもならなくなったら話してくれるって･･･









藤 ｢そんな風に勝手に思ってた･･･｣









でもミツは話すどころか俺を避けるし、

だから原因は俺なんだと思った。

でも原因が俺ならちゃんと話し合えば、

何とかなるって解決するって思ったんだ。









藤 ｢でも原因が違うって分かったら急に腹が立った｣









なんでそんなんになるまで言わなかったんだって、

なんでもっと頼ってくれないんだって･･･









藤 ｢気付いたらミツのじゃなくて自分の心配してた｣


北 ｢･･･｣


藤 ｢そんなに頼りないかって不安になった･･･｣


北 ｢たいすけ･･･｣


藤 ｢だから、追い詰めるような言い方になった･･･｣


北 ｢･･･｣


藤 ｢ごめん｣


北 ｢･･･いや、俺こそ･･･｣


藤 ｢でもこれだけは言っとく｣


北 ｢･･･？｣


藤 ｢今だけでもいいからもぉ我慢しなくていいよ｣


北 ｢･･･｣


藤 ｢悪いミツになっていいよ｣


北 ｢･･･なんじゃそりゃ･･･(苦笑)｣


藤 ｢悪口言ったり愚痴言いまくったり･･･とか？(笑)｣


北 ｢ﾊﾊ･･･(苦笑)｣


藤 ｢ちゃんと発散しよ。溜め込むから病むんだよ｣


北 ｢病む･･･。ﾊﾊ･･･、だな、俺病んでるわ･･･(苦笑)｣


藤 ｢うん、すげぇ病んでる(笑)｣









病んでるとか･･･、そんなの知らねぇ。

ってかクソダサ、マジ情けねぇ･･･。



でも｢疲れてる｣とか｢なんか嫌だ｣って、

ふわふわした理由なんかよりすげぇずっしりくる。



おかげで排除すべきマトが見付かったというか、

やっと全ての胸糞悪さの原因が分かって、

なんか少しスッキリしてる自分もいる･･･。









北 ｢あのさ･･･｣


藤 ｢うん｣









俺はそこからポツリポツリと、

最近嫌だなって、うぜぇなって思った事を口にした。

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