サヨナラが出来ない訳。 ページ4
<藤side>
藤 「ん〜…これもいっか」
とある仕事が終わった午後。
俺は家で服の仕分けをしていた。
「いる」・「捨てる」・「あげる」で。
話は後輩から服をくださいって言われた所から。
あげるあげると言いつつもずっと機会を逃してて、
明日久しぶりにその後輩に会うからって始めたが…
藤 「多くね…?(苦笑)」
自分でも結構衝動買いしがちだと自負してたが、
分けても分けても減らない服の山。
夕方前に始めたのにすっかり陽も落ちてしまった。
『ガチャ……ゴトゴト……ガチャ』
北 「たらいまぁ〜」
藤 「おかえりー」
タンス丸ごとひっくり返す勢いで始めたが、
ついでにタンス以外にしまってるやつも…、
って手をつけたのが失敗だった。
本当にやってもやっても終わらない…。
北 「さっきから何をガタガタやってんの?」
藤 「ん〜?仕分け〜」
暫くすると帰ってすぐに風呂に入ってたミツが、
缶ビール片手に部屋にやってきた。
北 「衣替えには早くね?」
藤 「違うよ〜、明日あげんの〜」
北 「あ〜!ってか服多くね?(笑)」
よくこんなにしまっとけたなって笑いながら、
ミツは重ねた服達を物色し始めた。
北 「なぁ、コレ見たことない」
藤 「あ〜それ全然着てないから」
北 「ふぅ〜ん…こっちあげるやつ?」
藤 「そうだよ〜」
北 「こっちは?」
藤 「捨てるやつ」
北 「えっ!?捨てんのっ!?コレも!?」
藤 「ソレ、裾がほつれちゃってんの」
ほつれてるのあげる訳にもいかないし、
だからって自分じゃもぉ着ないからねぇ〜と言うと、
ミツは勿体ねぇなぁ…とブゥたれた。
北 「こんぐらいいつものダメージに比べらたらマシだろ?」
藤 「ジーンズとトップスじゃ違うよ〜」
北 「そうかぁ〜?」
藤 「そうだよ!ダメージはオシャレ!ほつれはほつれ!」
北 「違いがわかんねぇ(笑)お洒落さんは細かいねぇ〜」
首を傾げながら缶ビールを口に運ぶミツ。
藤 「ミツが気にしなさすぎなんだよ(笑)」
北 「ぜってぇ違いますぅ〜」
俺は絶対普通の感覚だからなっ!!お前は贅沢病だ!!
なんて言われたけど、それはもぉ耳タコ。
俺は適当に相づちを打ちながら手を動かした。
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朱蝶(プロフ) - いゆらんさん» いゆらんサン♪こんばんは(*^^*)最後までお付き合い頂き有難うございました(*^^*)楽しんで頂けたなら良かったです!また朱蝶ワールドにお連れ出来るように頑張ります(*^^*) (2017年10月2日 18時) (レス) id: 03a875af6f (このIDを非表示/違反報告)
いゆらん(プロフ) - また、このような2人を読みたいです。朱蝶様の罠?沼にハマってしまうお話をお待ちしておりますm(_ _)m (2017年10月2日 15時) (レス) id: 3188bfb525 (このIDを非表示/違反報告)
いゆらん(プロフ) - こんにちは♪完結おめでとうございますm(_ _)m朱蝶様の言う通りのハラハラドキドキをとても味わいうふうふさせられていました。今回の短編の藤北私は好きです。意地悪?イタズラ?上手く言えませんがそんな太輔さん、グルグルするみっくん好きです。 (2017年10月2日 15時) (レス) id: 3188bfb525 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - kkeeさん» kkeeサン♪最後までお付き合い頂き有難うございました(*^^*)私の狙った温度感を感じて頂けたなら良かったし、何より楽しんで頂けたなら安心です!!こちらこそ有難うございますです(*´▽`*) (2017年9月27日 17時) (レス) id: 03a875af6f (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - MISAさん» MISA様♪んふふ、MISA様にそんな風に言って頂けて良かったです(*^^*)私もなんかやたら小難しかったり、殺風景な感じが私らしくないと思ってたんですが、でも2人の本質的なものは私のままな気がして、MISA様にそこを気付いて貰えて嬉しいです!流石MISA様です(*´艸`) (2017年9月27日 17時) (レス) id: 03a875af6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱蝶 | 作成日時:2017年1月27日 18時