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<藤side>
北 「なぁコレちょーだい」
藤 「えっ!?」
北 「だってまだ着れるしっ」
どれよっ!?なんて思って振り返れば、
ミツの手にはその裾がほつれたトップス。
気に入ったのかな…?いや、勿体無い病?(苦笑)
藤 「まぁ…ミツがいいならいいけど(苦笑)」
北 「ウッシャ!他のも見ていー?」
藤 「どーぞ(笑)」
ミツはご丁寧に「あげる」やつからではなく、
「捨てる」やつから自分が欲しい物を選び始めた。
「あげる」方からにしたら?って言ったら、
引き取り手があるやつはいーの!って、
目もやらない辺り凄くミツらしい。
藤 「あれ…?」
北 「ん?」
作業を進めながら次に手に取ったのは1枚のロンT。
何があれ?って、コレって確か捨てなかったっけ…?
北 「あ!ソレあれじゃん!」
藤 「え?」
北 「ほら!生卵ぶっこぼしたやつ!(笑)」
藤 「………あーーっ!すき焼きの卵!」
北 「あの時めっちゃウケたよな!」
藤 「ウケてたのはミツだけでしょ(苦笑)」
北 「そーだっけ?(笑)」
まだ付き合いたての頃2人でご飯食べに行って、
ミツが俺用に卵を割ってくれたんだけど、
その器を受け取ろうとしたらミツが渡してくれなくて、
もぉー!なんてやってたら器から卵が飛び出て、
見事に俺の服にダイブしたんだったよね(苦笑)
北 「あそこ旨かったよな!」
藤 「そだね(苦笑)」
あーー、そーだそーだ、思い出した。
北 「でもソレ捨てるって言ってなかった?」
藤 「フフ…そうだっけ?(笑)」
北 「そうだよ、すげぇガビガビになったからって」
あの日家に帰る頃には卵が乾いて酷い事になっちゃってて、
まだちゃんと服の扱いを分かってなかった俺は、
結構雑な洗濯した結果ヨレちゃって、
もぉ捨てようかと思ってた時にミツが言ったんだ。
『コレも記念だね(笑)』
って。俺はそっか記念かぁ…って、
きっともぉ着ないだろうけどいつか見た時に、
そんな事もあったねって笑えたらいいなって、
そう思って捨てるのをやめたんだった。
正直忘れてたけど…今日あの日の俺の願いが叶った。
写真や小物とかで思い出話をする事はよくあるけど、
コレは今回も捨てずに取っとこうと俺は元に戻した。
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朱蝶(プロフ) - いゆらんさん» いゆらんサン♪こんばんは(*^^*)最後までお付き合い頂き有難うございました(*^^*)楽しんで頂けたなら良かったです!また朱蝶ワールドにお連れ出来るように頑張ります(*^^*) (2017年10月2日 18時) (レス) id: 03a875af6f (このIDを非表示/違反報告)
いゆらん(プロフ) - また、このような2人を読みたいです。朱蝶様の罠?沼にハマってしまうお話をお待ちしておりますm(_ _)m (2017年10月2日 15時) (レス) id: 3188bfb525 (このIDを非表示/違反報告)
いゆらん(プロフ) - こんにちは♪完結おめでとうございますm(_ _)m朱蝶様の言う通りのハラハラドキドキをとても味わいうふうふさせられていました。今回の短編の藤北私は好きです。意地悪?イタズラ?上手く言えませんがそんな太輔さん、グルグルするみっくん好きです。 (2017年10月2日 15時) (レス) id: 3188bfb525 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - kkeeさん» kkeeサン♪最後までお付き合い頂き有難うございました(*^^*)私の狙った温度感を感じて頂けたなら良かったし、何より楽しんで頂けたなら安心です!!こちらこそ有難うございますです(*´▽`*) (2017年9月27日 17時) (レス) id: 03a875af6f (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - MISAさん» MISA様♪んふふ、MISA様にそんな風に言って頂けて良かったです(*^^*)私もなんかやたら小難しかったり、殺風景な感じが私らしくないと思ってたんですが、でも2人の本質的なものは私のままな気がして、MISA様にそこを気付いて貰えて嬉しいです!流石MISA様です(*´艸`) (2017年9月27日 17時) (レス) id: 03a875af6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱蝶 | 作成日時:2017年1月27日 18時