恋なんて。< 5 >

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＜北side>








もし･･･、もし藤ヶ谷さんとあの兄ちゃんが仲悪いなら、

何話したか聞いてきたの納得出来る･･･。

多分あの兄ちゃんは良からぬ噂とか言う人なんじゃ･･･。

だとしたら安心させてあげないと･･･だよな？








北 ｢藤ヶ谷さん･･･｣


藤 ｢え、はい！？｣


北 ｢･･･あの人と仲悪いの？｣


藤 ｢･･･｣









きっと俺が立ち入っちゃいけない部分なのかもだけど、

あの兄ちゃんが悪い奴なら俺も気を付けなきゃだし、

何より･･･藤ヶ谷さんのそんな怖い顔見たくない･･･。









藤 ｢いえ、むしろ良すぎるぐらいなんです(苦笑)｣









へ･･････？良すぎる･･･って仲が？

え、でも、さっきあんな怖い顔してたし、

あっ！俺を巻き込まないようにしてくれてる！？



藤ヶ谷さんから聞かされるさっきの兄ちゃんの事。

なんかアレが普通みたいな感じって言ってるけど、

藤ヶ谷さんの顔は終始苦笑い･･････怪しい･･･。









藤 ｢ま、まぁ！悪友なんです！｣









悪友･･････。

そう言われるとなんか納得出来るような出来ないような。

確かにここではなんか藤ヶ谷さん幼いし、

弄られキャラっぽいもんな･･･、マサも弄ってたし･･･。









北 ｢･･･本当に？｣


藤 ｢本当です、もとはと言えば俺が悪いし(苦笑)｣


北 ｢なんで？｣


藤 ｢俺がすぐにここに連れてこなかったから(苦笑)｣


北 ｢すぐに？｣


藤 ｢えぇいつもなら･･･｣









そこで急に止まったから何かと思えば、

藤ヶ谷さんはパチパチと慌ただしく瞬きをし、

笑顔のまま何故か固まっていた。









北 ｢いつもなら？｣









そう聞けばまた話出し、一体何だったんだと思ってると、

聞いてるうちにその理由は何となく分かってしまった。



見せたくない･･･か･･･。

藤ヶ谷さんがわざわざ傷付ける事言うと思わないから、

多分悪い意味で言ったんじゃないんだろうな･･･。



前の人はここに来たことがあるって事は、

俺を紹介すれば色んな意味で比べられるだろうし、

何よりその元恋人も来た的な事を臭わせたのが、

申し訳なく感じてくれたんだろうな･･･。

だけど隠すよりかは言っちゃうか的な･･･。






けど･･･、それは仕方ねぇじゃん･･･。






藤ヶ谷さんみたいな人が今まで恋人がいなかったとか、

そんなのある訳ねぇのなんか分かってるしっ！！

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