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<玉side>
でもミツが前線に戻ってから、
お頭は1人で鬱ぎこむ日が増えた。
玉 「あれ?お頭は?」
北 「部屋…」
玉 「一緒に居なくていいの?」
北 「あぁ…見回り頼まれた」
玉 「……なんかあった?」
北 「別に」
お頭が居る部屋を仰ぎ見つめるミツ。
何かあった訳じゃないけど、何かありそうだった。
その違和感は戦闘の回数が増えただけ濃くなった。
ある日の事だった。
縁側に腰掛けるお頭を見つけ声をかけた。
玉 「あ、かしら〜」
藤 「たま…、お前ちょっとここ座れ」
玉 「うん?」
言われた通り隣に腰を下ろすと、
頭は俺の膝にゴロッと寝転がった。
玉 「ふぇ!?なに?」
藤 「うるせぇ、寝かせろ」
玉 「寝かせろって、俺で寝れんの?」
藤 「少しならな…」
そう言って頭はすぐに寝息を立てた。
暫くすると、そこに何も羽織ってないミツが現れた。
北 「なにやってんだ?(笑)」
玉 「あ、ミツ、なんかさ」
藤 「ミツっ!!!!」
北 「!?」
玉 「かしら…?」
藤 「ハァ、ハァ、ハァ…」
突然頭は大声を出すと勢いよく起き上がった。
お頭は荒々しい呼吸をしていて、
手を伸ばすと「触るなっ」って思いっきり払われた…。
北 「おい、太輔」
藤 「近付くなっ」
北 「…」
藤 「ハァ、ハァ、ハァ……なんで何も羽織ってねぇんだ…」
北 「…下のもんに稽古つけてて、」
藤 「その格好で俺に近寄るんじゃねぇっ!!!」
頭はよたよたと立ち上がるとその場を離れて行った…。
俺は一連の流れに唖然とするしかなかった…。
北 「…ハァ…」
玉 「え、…あ、追い掛けないの!?」
北 「今行ったって無駄だろ、この格好だし」
ミツはお頭が何に怒ってるか分かってるようだった。
玉 「格好…って…、傷痕が…原因…?」
北 「あぁ」
玉 「…」
北 「アイツはコレを見たくねぇんだ」
その傷痕を見た日は寝ても魘されるらしく、
ミツがいくら宥めてもそのお頭の傷は癒える事はなく、
最近は営みもないんだぜ?ってミツは痛々しく笑った。
北 「目を背けたって消える訳じゃねぇのにな…」
コレは俺らの問題だから、気にすんな。
そう言ってミツは微笑んで俺の頭を撫でた。
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朱蝶(プロフ) - 稀嵐さん» 稀嵐サン♪あ~(笑)俺達出てるよ、すげぇなって笑ってて欲しいですね(笑) (2016年12月22日 1時) (レス) id: 79dba4bb20 (このIDを非表示/違反報告)
稀嵐(プロフ) - 朱蝶サンお返事ありがとうございます!今頃砦ではDVDの発売を記念して華組で鑑賞会しながら盃酌み交わしていて欲しいですね笑 (2016年12月21日 22時) (レス) id: 1f280d4abe (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - 稀嵐さん» 稀嵐サン初めまして、お逢いできて嬉しいです(*^^*)DVDからわざわざこちらに足を運んで頂き有難うございます!!私も井江で再びお頭と総隊長熱を拗らせております(笑) (2016年12月21日 19時) (レス) id: 79dba4bb20 (このIDを非表示/違反報告)
稀嵐(プロフ) - TourのDVDが発売されてPSYCHOをみたときに、この作品をふと読みたくなって最初から一気によみこんでしまいました!PSYCHO見ながらもあっ!お頭!とか総隊長〜!!なんて頭の中で変換しながら楽しんじゃいました笑 (2016年12月21日 18時) (レス) id: 1f280d4abe (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - つーちゃんさん» つーちゃんサン♪お久し振りです(*^^*)そうですよね、live行ってなければ分からない事ばかりですよね、すみません(^_^;)でも楽しんで頂けたみたいで良かったです、最後までお付き合い頂きまして有難うございました(*^^*) (2016年10月6日 17時) (レス) id: 79dba4bb20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱蝶 | 作成日時:2016年8月29日 21時