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<玉side>
集会が終わったあと、
ミツと診療所に戻ったがその表情は沈んだままだった。
玉 「…どしたの?」
北 「いや…、なんかな・・・」
苦笑いするミツは俺に気持ちを打ち明けてくれた。
北 「やっぱ今のままじゃ駄目なんだな…」
玉 「なにが?」
北 「頭の名前…出したくなかった…」
玉 「…」
北 「あれじゃ…結局…頭に従ったようなもんだろ…?」
俺に賛同した訳じゃねぇよ…と寂しそうに笑った。
あぁ…だからあの時あんな顔したんだ…と気付いた。
北 「情けねぇよ…」
玉 「…」
北 「今の俺は1人じゃ何も出来ねぇと思われてんだ…」
玉 「…そんな事ないよ」
北 「いいんだ、気休めはやめてくれ」
玉 「ミツ!そうじゃないって、ただ皆心配で」
北 「わかってるよっ!!」
玉 「ッ…」
北 「ぁ…、わりぃ…」
玉 「うん…、大丈夫・・・」
北 「たださ、いつまでも心配されてるのシンドイんだ…」
それはいつまでだ?って、
この腕がもし一生治らなかったらずっとか?って、
そんなのウンザリだ…ってミツは俯いた…。
北 「俺が何しても、あれは駄目、これは駄目って…」
玉 「…」
北 「なのに頭が良いって言やぁ許されるなんてさ…」
俺の存在なんてあってないようなもんだ…。
そぉ言うミツにかけてやれる言葉がなかった…。
でも少しの沈黙のあと顔を上げるとニッと笑った。
北 「だから頑張んなきゃなんだけどなっ(笑)」
玉 「…」
北 「片腕だけでも問題ねぇって野郎共に見せ付けなきゃな」
玉 「…そぉ…だね」
北 「コイツは…お荷物なんかじゃねぇんだ…」
傷痕を撫でながらミツはそぉ言った。
能天気に明るく振る舞ってばかりだけど、
ミツはミツで自分と戦ってる事を知った…。
その傷が本当に誇りになるように、
ただの傷痕として残らないように、
ミツはミツで戦っていたんだ・・・。
それからミツは前線に戻り、
言葉通り誰の邪魔にも迷惑にもならなかった。
むしろその傷痕を曝け出す事で敵を油断させ、
自分に集まる敵達を背中にいるお頭と薙ぎ倒し、
ミツを中心に作戦まで立てられるほどだった。
北 「今日も楽勝だったな(笑)」
こうして周りの心配は段々と薄れ、
確実に『片翼』の名と共に力を知らしめていった。
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朱蝶(プロフ) - 稀嵐さん» 稀嵐サン♪あ~(笑)俺達出てるよ、すげぇなって笑ってて欲しいですね(笑) (2016年12月22日 1時) (レス) id: 79dba4bb20 (このIDを非表示/違反報告)
稀嵐(プロフ) - 朱蝶サンお返事ありがとうございます!今頃砦ではDVDの発売を記念して華組で鑑賞会しながら盃酌み交わしていて欲しいですね笑 (2016年12月21日 22時) (レス) id: 1f280d4abe (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - 稀嵐さん» 稀嵐サン初めまして、お逢いできて嬉しいです(*^^*)DVDからわざわざこちらに足を運んで頂き有難うございます!!私も井江で再びお頭と総隊長熱を拗らせております(笑) (2016年12月21日 19時) (レス) id: 79dba4bb20 (このIDを非表示/違反報告)
稀嵐(プロフ) - TourのDVDが発売されてPSYCHOをみたときに、この作品をふと読みたくなって最初から一気によみこんでしまいました!PSYCHO見ながらもあっ!お頭!とか総隊長〜!!なんて頭の中で変換しながら楽しんじゃいました笑 (2016年12月21日 18時) (レス) id: 1f280d4abe (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - つーちゃんさん» つーちゃんサン♪お久し振りです(*^^*)そうですよね、live行ってなければ分からない事ばかりですよね、すみません(^_^;)でも楽しんで頂けたみたいで良かったです、最後までお付き合い頂きまして有難うございました(*^^*) (2016年10月6日 17時) (レス) id: 79dba4bb20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱蝶 | 作成日時:2016年8月29日 21時