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<玉side>
その日、いつも通りの朝の集会のあとだった。
頭が部屋を出たあと、ミツがみんなを引き留めた。
北 「話を聞いて欲しい」
それは突然の前線復帰の希望だった。
ザワつく手下達に口々に反対する4人。
俺は…何も言えなかった…。
北 「邪魔にはならない、迷惑もかけねぇ」
千 「そうゆう問題じゃないだろっ」
二 「ミツが気になって集中出来ねぇよっ」
北 「ならお前はこれから前線から外れろ」
二 「なっ!?」
北 「他の奴もそうだ、この腕が気になって死ぬなら外れろ」
お前らが外れても俺は補えるとミツは言い切った。
俺を試したいって言うならいつでも相手になる。
そうも言ったが、
今のミツに勝てるなんて思う奴は誰もいなかった。
ただ皆…、ミツが心配なだけだったから。
宮 「体は…本当に平気なの…?」
北 「あぁ」
千 「でも片腕しか使えないんでしょ…?」
北 「あぁ」
「「……」」
北 「…」
前線に出たいミツと心配な皆の静かな戦い…。
どちらも譲れなくて、場は静まりかえった。
千 「…頭が許す訳ないよ」
北 「!」
二 「そ、そうだよ!頭が誰よりも心配してんだから!」
北 「…」
ミツは…大きくため息をつき、
皆に責め立てられた時よりも苦い顔をした。
そして仕方がないとでも言うような顔で口を開いた。
北 「頭の許可は貰った」
周りは勿論驚き、またザワついた。
それはお頭が許したって事実と、
ならなんでわざわざ聞いたんだ?って戸惑い。
鼻っから決まってる事なら正式に発表すればいいのに。
北 「…」
ミツの気持ちを考えてか、
それとも頭が許したなら…って思ってるのか、
場はまた暫く静まりかえった。
ミツの気持ちも、皆の気持ちもよく分かる…。
どうしたら正しいかなんて分からない。
でも、皆ミツがこの組に必要なのは分かってる。
だから心配だし、不安だし、戸惑ってる。
誰もミツが役立たずになるなんて思ってないんだよ。
だからねミツ、大丈夫だよ。
俺が踏ん切りつかない皆の背中を押してあげる。
玉 「ミツ…、おかえり」
北 「たま…」
誰か1人が受け入れれば周りも受け入れやすくなる。
そうして次々に復帰を祝う声と拍手で盛り上がった。
でもミツは凄く寂しそうだった。
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朱蝶(プロフ) - 稀嵐さん» 稀嵐サン♪あ~(笑)俺達出てるよ、すげぇなって笑ってて欲しいですね(笑) (2016年12月22日 1時) (レス) id: 79dba4bb20 (このIDを非表示/違反報告)
稀嵐(プロフ) - 朱蝶サンお返事ありがとうございます!今頃砦ではDVDの発売を記念して華組で鑑賞会しながら盃酌み交わしていて欲しいですね笑 (2016年12月21日 22時) (レス) id: 1f280d4abe (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - 稀嵐さん» 稀嵐サン初めまして、お逢いできて嬉しいです(*^^*)DVDからわざわざこちらに足を運んで頂き有難うございます!!私も井江で再びお頭と総隊長熱を拗らせております(笑) (2016年12月21日 19時) (レス) id: 79dba4bb20 (このIDを非表示/違反報告)
稀嵐(プロフ) - TourのDVDが発売されてPSYCHOをみたときに、この作品をふと読みたくなって最初から一気によみこんでしまいました!PSYCHO見ながらもあっ!お頭!とか総隊長〜!!なんて頭の中で変換しながら楽しんじゃいました笑 (2016年12月21日 18時) (レス) id: 1f280d4abe (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - つーちゃんさん» つーちゃんサン♪お久し振りです(*^^*)そうですよね、live行ってなければ分からない事ばかりですよね、すみません(^_^;)でも楽しんで頂けたみたいで良かったです、最後までお付き合い頂きまして有難うございました(*^^*) (2016年10月6日 17時) (レス) id: 79dba4bb20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱蝶 | 作成日時:2016年8月29日 21時