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<北side>
北 「俺が悪かったよっ!上着も着る、だからさ、」
俺はなんとか話を聞いて欲しくて、
いくら太輔が強いからって相手は確か20近く…。
しかも今回は人質まで取られてかなり状況は不利。
俺は意地でも1人で行かせたくなかった。
藤 「だからなんだ?1人で行くなってか?」
北 「ちゃんと作戦考えよ、なっ?」
藤 「フッ…」
さっきと違って微笑む太輔に一瞬ホッとした。
でも俺は甘かった…
.
藤 「俺がお前の言うことなら何でも聞くと思うなよ」
.
甘く見られたもんだな…って、
俺を流し目で見ながら通り過ぎてった。
軽率だった…、余計怒らせたと思った…。
普段の戯れるような喧嘩と今回は違うのに、
こんな「取り合えず」みたいな形で謝られたって、
太輔が納得する訳がないのに…
北 「太輔…」
どうしたらいいか分からなく、その場に立ち竦んだ…。
恋仲をやめるって言い出したのは俺なのに、
その俺が今ソレに頼ろうとした…。
そりゃ…更に怒らせて当然だ…。
取り合えず足を進め、下へ降りた。
下へ降りると太輔は他の奴等に指示を仰ぎながら、
着々と戦闘の準備を進めていた。
藤 「此処にも乗り込んでくるかもしれねぇから気を抜くなよ」
「「はいっ!!」」
藤 「玉、チビ2人は渉のとこに連れて行け」
玉 「分かった」
藤 「そんでお前はそのままソコの見張りな」
玉 「うん。あ、ミツ」
北 「…」
藤 「…」
太輔と視線がぶつかったが、すぐ逸らされた。
玉 「ちょ、こんな時にまだ喧嘩してんのっ!?」
北 「……アイツ1人で本当に行くって?」
玉 「うん、あーなったら止めても無駄だしね」
ソレにお頭なら大丈夫だよって玉は笑っていたが、
俺には何が大丈夫なのか分からなかった。
北 「…、頭っ!!俺もやっぱ行く」
藤 「…」
『コツコツ…』
北 「ッッー」
藤 「しつこい」
顎をグイッと掴まれ俺はこの時初めて…、
今までで初めて太輔に『いらない』って眼をされた…。
藤 「行ってくる、あとは頼んだぞ」
北 「あ…」
玄関を出て行ったその背中を直ぐに追い掛けた。
それは太輔が1人で行く事を止めるためじゃなく、
多分…1人にされる不安からくるものだった…。
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朱蝶(プロフ) - 稀嵐さん» 稀嵐サン♪あ~(笑)俺達出てるよ、すげぇなって笑ってて欲しいですね(笑) (2016年12月22日 1時) (レス) id: 79dba4bb20 (このIDを非表示/違反報告)
稀嵐(プロフ) - 朱蝶サンお返事ありがとうございます!今頃砦ではDVDの発売を記念して華組で鑑賞会しながら盃酌み交わしていて欲しいですね笑 (2016年12月21日 22時) (レス) id: 1f280d4abe (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - 稀嵐さん» 稀嵐サン初めまして、お逢いできて嬉しいです(*^^*)DVDからわざわざこちらに足を運んで頂き有難うございます!!私も井江で再びお頭と総隊長熱を拗らせております(笑) (2016年12月21日 19時) (レス) id: 79dba4bb20 (このIDを非表示/違反報告)
稀嵐(プロフ) - TourのDVDが発売されてPSYCHOをみたときに、この作品をふと読みたくなって最初から一気によみこんでしまいました!PSYCHO見ながらもあっ!お頭!とか総隊長〜!!なんて頭の中で変換しながら楽しんじゃいました笑 (2016年12月21日 18時) (レス) id: 1f280d4abe (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - つーちゃんさん» つーちゃんサン♪お久し振りです(*^^*)そうですよね、live行ってなければ分からない事ばかりですよね、すみません(^_^;)でも楽しんで頂けたみたいで良かったです、最後までお付き合い頂きまして有難うございました(*^^*) (2016年10月6日 17時) (レス) id: 79dba4bb20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱蝶 | 作成日時:2016年8月29日 21時