僕が彼に思うコト。

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打合せが終わりまた彼と2人喫煙所。

俺はベンチに。彼はベンチの横の壁に寄りかかった。









北 ｢……悪かったな｣


藤 ｢…何が？｣


北 ｢なんか…このペア？…利用したような出し方して…｣









今回のMV企画、そして2人の新曲。

それによって多分影響を与えた色んなナニカ。

分かってる、色々悩んだけど必要だと思ったんだろ？

ファンのためにも、戦略としても、

今のグループの乗ってる波を更に加速させるためにも、

ソレがお偉いさん達の汚い狙いだとしても、

北山はソレを利用してでも必要だと思ったんだろ？









多分……自分のためにも…。









そんな申し訳なさそうな顔、

他では見せないクセに俺に見せんなよ。

別に北山を汚いとも、ズルいとも、なんも思わない。

いつもそうやって色んな事背負ってくれてんだ、

誰がお前を責めんだよ、馬鹿だな。









藤 ｢また暫く藤北出しが続きそうだね〜｣


北 ｢…｣


藤 ｢インタビューも雑誌撮影も多分メイキングも｣


北 ｢わり｣


藤 ｢まぁ良いんじゃない？｣


北 ｢へ？｣


藤 ｢そんなの今更じゃん｣


北 ｢…｣


藤 ｢利用されるのなんて今更。だろ？｣


北 ｢…それは俺が｣


藤 ｢それに！｣


北 ｢？｣


藤 ｢核が無くなるより全然良いんじゃない？｣


北 ｢…｣


藤 ｢まぁ無くなるなんてないだろうけど｣


北 ｢…｣


藤 ｢見せられる時に見せる分には良いんじゃない｣


北 ｢…｣


藤 ｢そうやってずっとやってきたんだし｣


北 ｢…｣


藤 ｢だからこれからも変わらない。俺と北山はそうだろ？｣


北 ｢…かな？｣


藤 ｢だろ。ずっとこのままだ、いつも通りね｣









隣を譲る譲らないも別にない。

特別だとかそんなのもどうでもいい。

言いたい奴は言えばいいし利用したい奴はすればいい。

だからって俺らの関係にプラスもマイナスもない。

この距離はずっと変わらない。









北 ｢…いつも通り…だな(笑)｣


藤 ｢だよ。何気負いしてんの？らしくない｣


北 ｢…ですね、さーせん(苦笑)｣









俺らは特別なんかじゃない。

もぉ特別以上のナニカで、コレは言葉に出来ない。

もし言葉にしなきゃいけないなら、









『北山はずっと俺の傍に居る人』









ソレは家族でも恋人でも友人でもライバルでもない、

ただの『北山宏光』って存在。

なんの枠にもハマらない北山って枠。

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