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彼は1つタメ息をつくと、また煙草に火をつけた。
北 「シンメだとか藤北とかさ、そんなのグループ内のペアに過ぎないってずっと思ってた。」
藤 「うん…」
北 「でもさ…何だかんだで7人全員で歌ったり踊ったりしてもさ、俺らはどっか対称でやってるわけじゃん」
藤 「まぁ…」
北 「偉そうだけど俺らってグループの核なんだよ」
藤 「…」
北 「嫌でもね…」
藤 「……嫌なの?」
北 「……全然、むしろ嬉しい」
そう言って微笑んだ彼に、
俺はまた何も言えなかったけど、微笑み返した。
心の中で「俺もだよ」って思いながら。
北 「でもさ、今じゃみんな凄いじゃん?」
藤 「ん?」
北 「俺はいつまでお前と対称でいられるんのかなって、たまに不安になる(笑)」
藤 「え…」
北 「ダンスは千賀、ラップは二階堂も出来るし、MCは宮田も千賀も頑張ってるし、玉はもぉ見た目絵になるし、お前の隣でカッコよくキメるのは他でも出来るじゃん?それに可愛い感じとか笑っちゃう感じは横尾サンに敵わないしさ(笑)」
藤 「…」
北 「だから、俺はお前の隣で何出来んだろうって…」
藤 「…」
北 「特別にやって来た事は、もぉ特別でもなんでもねぇ。誰かが出来るようになってんだよ」
寂しそうに笑う北山に、
なんて言葉をかけていいか分からなかった。
北山の言ってる事が間違ってないと思ったから。
だから、俺も不安になった。
当たり前のように対称にいた北山が居なくなる。
そんな事、考えた事もなかったから。
北 「お前はさ、この藤北ってもんに拘りねぇじゃん?」
藤 「…」
北 「俺もさ、パフォーマンス的なもんでしか見てなかったんだけど…」
藤 「…」
北 「なんかそんな事思ったらさ、そこだけは譲りたくねぇな…とか思っちゃってさ(苦笑)」
藤 「…」
北 「でも俺のそんな私利私欲のためにMVやっぱやろうぜって言うのもな…って思ってさ」
北山がそんな事で悩んでたなんて意外過ぎて驚いた。
そして、ソレが嬉しいって思ってる自分にも。
彼は全く、何を言ってるんだろう。
俺らはずっと変わらずやってきた。
特別常に意識しないで、必要な時だけ意識して。
これからの関係?そんなの知らないよ。
今までそんなの意識してこなかったのに、
こうして今も隣にいるんだし、これからも同じだろ。
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朱蝶(プロフ) - みおみおさん» み、みおみおさん!?ふぁーーっΣ(゜Д゜)明けましておめでとうございます!!そしてお返事遅くなり申し訳ありません!!むちゃくちゃ読み返して頂けてるなんて、まさかのお年玉に目ん玉転がります(*/□\*)こちらこそ有難うございますです!! (2017年1月22日 19時) (レス) id: 79dba4bb20 (このIDを非表示/違反報告)
みおみお(プロフ) - 実はこの話。。。。むちゃくちゃ読み返してニヤニヤしてます。ほんま、気持ちいい。ほんまときめくし、血液温度上がります。読む度に体温上がって、最後のガヤさんの『ウッシ』一緒にいっちゃいますから。笑。いつもたくさん読ませていただいてます。ありがとう。 (2017年1月18日 11時) (レス) id: 98a4a2ab29 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - えりんぎさん» えりんぎサン♪はい、今回は普段と違うテーマにしてみました(*^^*)色々感じて頂けたみたいで嬉しいです、こちらこそ有難うございました(*^^*) (2016年7月9日 10時) (レス) id: 79dba4bb20 (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎ(プロフ) - そんな2人の後姿を見守っていきたいなと思いました! 少し重い話になっちゃってすみませんっ!笑 でもこのお話を読んですごく感じたものがあったので。 ありがとうございました♪ (2016年7月8日 0時) (レス) id: 424e396b6c (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎ(プロフ) - みっくんと太ちゃんがお互いいろんなことを考えて少しずつ前に進んでいく・・・ そんな2人の形がFIRE!!!だったり証だったり&sayなのかな・・・って。 2人がよく言う「言葉が無くてもわかる」っていうのはこのことかもなって思いました! (2016年7月8日 0時) (レス) id: 424e396b6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱蝶 | 作成日時:2016年5月9日 19時