色鉛筆の使いかた。

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藤 ｢はぁ〜…良かったぁ〜…｣


北 ｢？｣









突然その場にしゃがみこむと頭を抱え、

そして俺を見上げﾍﾗｯと笑った。









藤 ｢ﾎﾝﾄ…待ってて良かったです｣


北 ｢…｣


藤 ｢7割ぐらいは来ないかなぁって思ってたんです｣


北 ｢…？｣


藤 ｢北山ｻﾝの煙草残り少ないの分かってたんです。｣









まじかよ…

やっぱりﾁｪｯｸされてたか…









藤 ｢なのにｺﾝﾋﾞﾆ寄らなくて良いみたいだったから、家にあるのかなぁーって｣


北 ｢…｣


藤 ｢それか俺と居たくなかったかですよね？｣









よく分かってんじゃん。









藤 ｢でも北山ｻﾝが煙草を忘れて、ﾁｬﾝｽだって思いました｣


北 ｢ﾁｬﾝｽ…？｣


藤 ｢はい、もしかしたら買いに来るかもって｣


北 ｢…｣


藤 ｢残りの3割に賭けたんです、30分だけ待とうって｣









余計な事考えやがって…

もう少し経ってから家出りゃあよかった…









藤 ｢だから良かった、待ってて｣


北 ｢…｣


藤 ｢会いたかったです｣


北 ｢さっき別れたばっかだろ…｣


藤 ｢はい。でもすぐ会いたかったです｣


北 ｢…ﾊｧ…、あのなぁ、俺はｱﾝﾀともぉ｣


藤 ｢北山ｻﾝ、ちょっと待ってください｣


北 ｢あ"？｣


藤 ｢煙草…吸いません？｣


北 ｢は？｣


藤 ｢煙草1本分だけ、俺の話聞いてくれません？｣


北 ｢…｣









散々ｱﾝﾀの話は聞いたんだけど…

って思ってる最中に先生は車から灰皿を持ってきた。









藤 ｢はい、お待たせしました｣









ﾆｺﾆｺと笑う顔にまた苛立ちが込み上げる。

またｺｲﾂのﾍﾟｰｽに乗せられてる気がしてムカつく…

でももぉ、ｺｲﾂには何言っても無駄な気がする…

はぁ…なんなんだよｺｲﾂ…。

俺は気持ちｶﾞｸｯと項垂れながら煙草に火をつけた。

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