至近距離恋愛反対。

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＜藤side>





俺らは随分個人の仕事が増えた。

良いことなんだよ。そんなの分かってる。

でもその分名前が勝手に一人歩きしてる。

そんな事にたまにどれが本当の自分か分からなくなる。





ずっとずっとみんな一緒だった。

引っ張って、肩並べて、みんなで騒いで、

なのに今は各々の仕事に向き合ってる。

7人でやる仕事はだいぶ減った。

ﾊﾞﾗﾊﾞﾗでTVに映ってるのを見ることが増えた。





たまに不安になる。

これが目指したものかって。

一緒の時間が減って、自分の仕事に向き合って、

自分1人の時間が増えていって、

疲れた時に顔をあげても周りにﾒﾝﾊﾞｰがいない事。

それにゾッとする事がある。





自分1人で何とかしなきゃいけないんだって、

もし今何かﾄﾗﾌﾞﾙが起きても、

ココに俺の気持ちを解してくれる渉も、

場を和ます宮田も、

知らん顔しながらも周りを気遣う玉も、

何か手伝うって意気込むﾆｶも、

大丈夫だよ、落ち着こうって宥めてくれる健永も、

そして何も口にしなくても分かりあえるﾐﾂも…居ない





全部みんながしてくれた事を1人でって考えると、

吐きそうになる。





引っ張ってるようで、

俺が一番ｸﾞﾙｰﾌﾟに甘えてた。

誰かが居たから、居てくれたから頑張れた。

でも1人での仕事はどうだ…

ｸﾞﾙｰﾌﾟのために頑張りたいのに、

自分がやってる事が正しいのか分からなくなる。





環境の変化に一番…俺が着いていけてない…。

1人の仕事が増える度嬉しかったのはいつまでだった？

今は増えた分だけ寂しさも増えた…。

でも頑張ってるみんなにそんな事は言えなくて、

頑張るぞって売れるぞっと引っ張ってた俺が、

『繋がりが無くなりそうで怖い』なんて、

そんな情けない事言えなかった…。








ﾐﾂがﾊﾞﾗｴﾃｨｰに引っ張りだこになって、

俺もﾊﾞﾗｴﾃｨｰ負けてられないって思うのに、

ﾐﾂみたいに上手く話を振ってくれる司会者はいない。

どう話して良いか不安にすぐなる。

昔みたいに馬鹿やりたくても、ｲﾒｰｼﾞが邪魔をする。








ねぇﾐﾂ、今目の前に居る俺はﾐﾂが好きになった俺？

あの時肩を並べて一緒に走ってた俺かな？

分かんないんだ。

分かんないから、ﾐﾂ、傍を離れんなよ…。

俺を1人にしないでくれ…。

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