僕と君のカレンダー。2

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＜北side>






『わぁっ！お母さん！お母さん！』


『どしたの？』


『ｻﾝﾀさん来たっ！！』


『良かったね、宏光が良い子にしてたからだよ』









懐かしい…

昔、ｻﾝﾀってﾎﾝﾄにいるんだと思ってた。

いないって知った時、騙されたって思った。

でも大人になって知った。

ｻﾝﾀって…









北 ｢ｻ…ﾝﾀ…って……｣


藤 ｢ｻﾝﾀって？｣









ふわふわのﾋﾟﾝｸの雲の中に居たのに、

ボヤけた視界がﾊｯｷﾘするとｿｺには太輔の顔…









北 ｢あ…れ…？｣


藤 ｢起きた？ちゃんと寝室に行く？｣









どうやら太輔の膝の上でうたた寝してたらしい。

今日もﾊｰﾄﾞだったからなぁ〜…

まぁ、去年に比べたらましか。









北 ｢ふわぁ〜…ぁ…｣


藤 ｢ねぇ、ｻﾝﾀって？｣


北 ｢んんーー…は？｣


藤 ｢覚えてない？寝言でｻﾝﾀってって言ってた｣


北 ｢ｻﾝﾀって……なんだろ？｣


藤 ｢なんだ、覚えてないのか｣


北 ｢ん〜…でも見た内容は覚えてる｣


藤 ｢どんな？｣


北 ｢ｶﾞｷん時に起きたらﾌﾟﾚｾﾞﾝﾄがあって喜ぶ夢だった｣


藤 ｢ｻﾝﾀか、俺も信じてたなぁー(笑)｣









その後ちょっとした昔話に花が咲いた。

いつまでｻﾝﾀを信じてたとか、

何をお願いしたとか、そんな他愛もない話。

そこから話は何転もして、気付けば今日のｲﾍﾞﾝﾄの話に。









藤 ｢この世のﾄﾅｶｲでﾐﾂが1番可愛いかったよ〜♡｣


北 ｢この世のﾄﾅｶｲ全部見てから言えよ(笑)｣


藤 ｢ﾐﾂがﾄﾅｶｲとかﾋﾟｯﾀﾘ過ぎだよね(笑)｣


北 ｢そぉか？(笑)｣









ｺｲﾂだったら｢やっぱﾐﾆｽｶ、ﾆｰﾊｲｻﾝﾀだよね♡｣

とか言いそうなのに、なんか意外。









藤 ｢だってﾐﾂはｷｽﾏｲのﾄﾅｶｲみたいなもんじゃん？｣


北 ｢…？｣


藤 ｢いつも先頭走ってるから、ねっ？｣


北 ｢…｣


藤 ｢ｷｽﾏｲってｿﾘを一生懸命引っ張ってくれてる｣


北 ｢な…なんだそれ…ﾊﾊ｣









真面目な顔で、

でもすぐに優しく笑うから胸がｸﾞｰｯと熱くなった。

ﾔﾊﾞｲ。ちょっと泣きそう…

やだね、年寄りって…(笑)

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