ﾎﾞｸらの強さ。- 誓 -

ﾎﾞｸらの強さ。- 誓 - 37 ページ37

＜大倉side>



宏光は俺の体を少しずつ離した。



北 ｢大倉、俺…｣

倉 ｢うん、そやね。｣

北 ｢これからも、変わらないからっ｣

倉 ｢ん?｣

北 ｢お前は俺の友達だからっ!!
俺今まで通り変わらないからっ、だから…お前も…｣




ここで宏光に気遣わしたらあかんね。




倉 ｢当たり前やろ。言うたやん。俺らは友達に戻れるって。｣

北 ｢うん…、あのさちゃんと言ってなかったけど、
｣

倉 ｢ん?｣

北 ｢お前の気持ち嬉しかったよ。でも、ごめん。
俺はお前を友達としか見れない。｣

倉 ｢ﾌｯ、改めて言わんでも分かってるわ。｣

北 ｢友達として1番好きだからっ!!｣

倉 ｢お前なぁ〜それ慰めでもなんでもないで?｣

北 ｢えっ?｣

倉 ｢あー、余計傷付いたわぁー。涙ちょちょぎれるわぁー｣

北 ｢え、ちょ、ごめっ｣




嘘泣きするとほんまに慌てた顔をしよった。

その顔に俺は吹き出して宏光にﾃﾞｺﾋﾟﾝをした。




北 ｢っったぁっ!!何すんだよっ!!｣

倉 ｢あはは(笑)えぇ音したなぁ〜｣

北 ｢んだよっ!!｣

倉 ｢ﾊｯﾁ、…大好きやで?｣

北 ｢うん、有難う。｣




宏光は凄く優しく笑った。

あぁ…なんやこれだけでえらい満足やわ。

俺やっと解放されたんやね。

宏光を自分の物にしたいって欲求から。

これで良かったんや。




倉 ｢さて、これからどないしよっかねぇ〜｣

北 ｢…。｣

倉 ｢アホかっ暗い顔すなっ!!｣

北 ｢だって…｣

倉 ｢だってもロッテもあるかっ!!阪神や!!｣

北 ｢…。｣

倉 ｢笑えや…ｽﾍﾞｯた事になるやんか…｣

北 ｢いや、ｽﾍﾞｯたんだよ(笑)｣




宏光は言うた。

もぉ無理矢理なんかはしない。

流れに任せると。

急に嘘でしたなんて言うて周りを困らせたくないと。

何より藤ヶ谷ｸﾝの気持ちをこれ以上振り回したくないと。




倉 ｢アホか?｣

北 ｢は?｣

倉 ｢んーまぁ、藤ヶ谷ｸﾝの気持ちなんて宏光には分からんかもねぇ〜｣

北 ｢なんだよっ!!｣

倉 ｢いや、藤ヶ谷ｸﾝも宏光の気持ち分かっとらんね〜｣

北 ｢だからなんなんだよっ!!｣

倉 ｢第三者にはよぉ分かるんやけどね〜｣

北 ｢お前なぁー何が言いたいんだよっ!!｣

倉 ｢ちゃんと収まる所に収まるはずやでｵﾁﾋﾞﾁｬﾝ?｣

北 ｢ﾁﾋﾞｯて言うなっっ!!｣







どないかして藤ヶ谷ｸﾝと話せたらえぇねんけどなぁ〜

はよ、あの笑った顔が見たいな。

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