僕らの匙加減。

針仕事。 ページ43

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藤 ｢あ･･･｣


横 ｢ん？あ〜ほつれた？｣


藤 ｢まじか･･･気に入ってたのに･･･｣


横 ｢楽屋着いたら直してやる｣


藤 ｢お母さん♡｣


横 ｢誰がお母さんだ(笑)｣








下でバッタリ会った太輔の服の胸ポケットがほつれた。

楽屋に着いて太輔に服を脱いでもらい、

自前のソーイングセットで直してると･･･








『ｶﾞﾁｬ』


北 ｢ん？何やってんの？｣


藤 ｢服直してもらってんの｣


北 ｢なんか着ろよ、風邪引くぞ｣


藤 ｢ミツが暖めて〜♡｣


北 ｢馬鹿言えっ！コートでも羽織っとけよ｣


藤 ｢いや･･･裸にコートはちょっと･･･｣


北 ｢下は履いてんだろが(笑)｣


藤 ｢ほら、気持ち的に？なんか悪い事してる気分に･･･｣


玉 ｢そんなん衣装でしょっちゅうじゃん(笑)｣


宮 ｢確かに。基準が分かりませぬ｣


千 ｢でも横尾さん本当器用〜、俺も出来るかな？｣


横 ｢もぉすでに出来るだろ(笑)｣


北 ｢あ、横尾さん俺もお願いしてもいい？｣


横 ｢なんかあんの？｣


北 ｢靴下穴あいちった･･･(苦笑)｣


横 ｢いいよ(笑)｣








太輔のが終わると今度はミツの靴下の穴を塞いだ。

それを真横でジーッと見てるニカ。








二 ｢すげぇ〜｣


横 ｢千ちゃんだってこれぐらい出来るだろ｣


二 ｢健永はね糸見えんだよね〜｣


千 ｢横尾さんみたく綺麗には出来なくて(苦笑)｣


二 ｢横尾さんがやるとくっついたり、穴塞がったりすげ〜。なぁなぁボタンも付けられんの！？｣


横 ｢勿論。なんで？ニカ、ボタン取れたの？｣


二 ｢ううん｣


横 ｢なんだよ(笑)｣


二 ｢ねぇっ！誰かボタンに緊急信号出てる人いない！？｣








みんなを見渡すが全員首を横に振る。

そして不満そうなニカ。








二 ｢うぅ〜見たい･･･｣


横 ｢また今度な｣


二 ｢･･････あっ！思い付いた！｣


横 ｢？｣




『ﾌﾞﾁｯｯ』




二 ｢横尾さん！ボタン取れたから着けて！！｣








はいっ！って満面の笑みでボタン渡されたけど･･･








横 ｢取れたんじゃなくて取ったんだろっ！！！｣


二 ｢だってー、見たいんだもーん｣


横 ｢無理矢理取ったのなんか知らないよっ！！｣


二 ｢えぇぇぇっ！？｣








まぁ、散々その後説教して着けたんですけどね･･･。

自分でむしるとかビックリすぎたよ(苦笑)






Fin.

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