僕らの匙加減。< 3 >

そーたいちょー。(砦) ページ40

＜北side>







｢ちぃたいちょー？｣


北 ｢？｣


｢ちぃーたいちょー？｣







廊下から･･･カズマ･･･の声？

それは資料室で資料を見てる時だった。








カ ｢ちぃーたいちょー？｣


北 ｢･･･｣








うちに｢ちぃ隊長｣なんて呼ばれてる奴いたか？

玉の事は｢たまちゃん｣だしな･･･。

と、すると動物か。

屋内って事は猫か鳥か亀かなんかだろうが･･･








北 ｢･･･｣








いたか？そんな名前のやつ？

別に確認はしちゃいねぇが、

屋内にも入るやつなら二階堂がいちいち見せにくるから、

知らねぇって事はねぇはずなんだがな。








カ ｢ちーたいちょー？｣








暫くするとその声は聞こえなくなり、

見付かったか諦めたのか知らないが、

俺も別に気にしてなかった。








北 ｢ﾌｩ･･･｣


『ｶﾞﾗｯ･･･』


北 ｢あ、そうだ、コミツ行くぞ｣








資料室から出る時、窓際に丸まるコミツを思い出した。

そんなに出入りが多くない部屋だから、

閉じ込めたら可哀想だと思い、

コミツを抱き抱え部屋を後にした。

そしてお頭がいるであろう大広間に向かった。








『ｶﾞﾗｯ』


カ ｢あ！ちーたいちょー！｣


北 ｢？｣








大広間にはお頭とお頭の膝に乗るリョースケ。

あとカズマと二階堂、玉がいた。








二 ｢なんだ、ミツと一緒に居たのか(笑)｣


カ ｢さがしたんだよぉ〜？｣


北 ｢･･･あぁ、コイツの事か。ほら｣








寄ってきたカズマの視線は俺ではなくコミツ。

だから抱えてたコミツをカズマに渡してやった。








カ ｢ずっとそーたいちょーといたのぉ？｣


北 ｢あぁ、資料室に着いてきてな｣


二 ｢コミツはミツの事大好きだからなっ｣


カ ｢ちーたいちょー、にぼしたべるぅ？｣


北 ｢･･･｣








しかし･･･

カズマはなんでコミツをちぃ隊長なんて呼んでんだ？








玉 ｢カズマぁ〜？｣


カ ｢ぅ？｣


玉 ｢その子はコミツだよ？｣


カ ｢うん？｣


玉 ｢なんでちぃ隊長なの？｣


カ ｢ちっちゃいたいちょーだからだよ！ねっ？｣








同意を求めるようにカズマが見た先には、

ヤバイって顔をして苦笑いの二階堂。

なるほど･･･、悪意があるわけだな。

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