僕らの匙加減。< 2 >

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千 ｢横尾さん、あとは俺が見るから家戻ったら？｣


横 ｢へ？｣


千 ｢だって2人帰って来たら出迎えなきゃ｣


横 ｢そ、そっか！じゃ、あと頼むなっ！！｣


千 ｢うん、任せて〜｣







そうだ、あの2人を出迎えなきゃ！

頑張ったねって沢山褒めてやんなきゃ！

もぉ若干熱くなる目頭を押さえ家に先に戻った。








横 ｢ただいま･･･｣


二 ｢お、お帰り、裕太！ママ帰ってきたぞ！｣


ゆ ｢あ〜♪｣


と ｢たいちゃんママおかえりなさい！｣


横 ｢ただいま、よしよし裕太ー｣








裕太をニカから受け取り抱き上げた。

何も知らずキャッキャッと笑う裕太。

あの2人もついこの間までこんな感じだったのに･･･。








二 ｢ちょ、横尾さん！？何泣いてんの！？｣


横 ｢いや、ごめ、なんか子供の成長って早いなって、｣


二 ｢まぁ〜なぁ〜。俊哉だってついこの間まで裕太みたいだったのに｣


と ｢ゆうくんのがかわいーよ？｣


二 ｢何言ってんだよ、俺には俊のが可愛いぞぉ〜♡｣

と ｢わわわっ、もぉーパパひげやだぁー｣


二 ｢うりゃうりゃ♪｣


と ｢ｷｬｯｷｬ♪｣


二 ｢ボケ〜ってしてたら更に置いてかれるよ？(笑)｣








本当だな･･･。

子供の成長に親の気持ちはいつも追い付かないのかも。



さて、気持ち落ち着かせなきゃ。

なんて帰ってくる2人を待ったが･･･。








二 ｢遅くない？｣


横 ｢うん･･･｣








あれから50分。

だいたい30分ぐらいは予想してたけど･･･、

なんかあったのか･･･？



またみっちゃんが駄々こね始めた？

それともいよいよ太輔が嫌になっちゃった？

あぁぁぁ泣いてないかなぁぁ･･･。

2人共頼むから元気に笑って･･･








た ｢ただいまぁー！｣


み ｢まぁ〜｣








帰って来た！！！

太輔！！みっちゃん！！

バタバタと玄関へ向かうと顔に泥をつけた2人。

そしてみっちゃんの手には数本の野菊･･･。

あぁ･･･それを採ってたから遅かったんだね･･･。

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