僕らの匙加減。< 2 >

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女 ｢みっちゃんありがとう、もう大丈夫よ｣


み ｢しまう？｣


女 ｢うん、しまっていーよ｣







みっちゃんはポーチにメモをグチャグチャと戻した。

そのせいだろうか、チャックが閉まらないらしい(苦笑)








み ｢たいちゃ、できない｣


た ｢･･･｣








太輔にポーチを差し出すけど、

どうやらさっきので太輔はちょっとご機嫌ななめ。

あーあ、珍しい(笑)








み ｢たいちゃ？｣


た ｢･･･しらない｣


み ｢やってっ！｣


た ｢･･･ﾔﾀﾞ｣


み ｢ﾑｩｩｩ｣





千 ｢え、喧嘩？大丈夫なの！？｣


横 ｢ん〜多分平気かな｣


千 ｢え、心配じゃないの？｣








下を俯いてすっかり拗ねちゃった太輔。

みっちゃんは頬をパンパンに膨らませてる。

でも多分すぐに･･･








み ｢たいちゃ･･･いたぁの？｣








体に合わない大きな頭がぐりんと太輔を覗き込む。

いつも優しい太輔が自分のお願いを聞いてくれない。

小さい小さい脳みそが出した答えは、

お兄ちゃんはどっか具合が悪い･･･と(笑)

まぁ、みっちゃんのせいなんだけどね(笑)








み ｢たいちゃ、どこいちゃあの？｣


た ｢･･･｣


み ｢よぉーちよぉーち、いちゃのないない〜｣








小さなお手々で太輔の頭を撫でるみっちゃん。

さっき太輔がしてくれたみたいにね。

みっちゃんもアホだけど、ちゃんと見てるんだね(泣)








た ｢みっちゃん･･･｣


み ｢まだちゃい？｣


た ｢んーん！へーきっ！！｣








みっちゃんの可愛さにやられたのか、

それとも兄としてしっかりしなきゃと思ったのか、

太輔はみっちゃんのポーチのチャックを閉めてあげた。








た ｢はいっできた！｣


み ｢あーと！｣








ふぅ、一件落着。

なんて思いたいがまだお会計が済んでいない。

ずっと2人を見ていてくれたお姉さんが、

わざわざお店の前に出てきてくれた。

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