僕らの匙加減。< 2 >

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た ｢やきとりさんあった！｣

み ｢あっ！しってうっ！｣








いつも行く焼き鳥屋を見つけて走り出す2人。

あっ！只でさえバランス悪い2人が手を繋いで走ったら･･･








『ﾄﾞﾀｯｯ』








あぁ〜ほらぁ･･･(泣)

足がもつれたみっちゃんは太輔と手が離れ、

そりゃもぉ綺麗にベチャッと転んだ。








千 ｢あちゃ･･･泣いちゃうかな？｣


横 ｢泣くね･･･｣





み ｢ふ、ふぇ･･･う｣


た ｢みっちゃん！｣


み ｢ふぇ･･･いたぁい、ふぇ･･･｣


た ｢だいじょーぶ！？｣


み ｢ま･･･ままぁぁぁぁ！わぁぁぁん！｣





横 ｢ああああみっちゃぁぁぁん(泣)｣


千 ｢ちょ、ちょ、待って待って！たいちゃんが！｣


横 ｢え？｣








駆け寄りたい衝動を抑えられない俺に、

千賀が引き止め指をさした。

そこにはギュッとみっちゃんを抱き締める太輔。








た ｢みっちゃんだいじょーぶだよ、よしよし｣


み ｢ふぇぇぇん｣


た ｢みっちゃんわんわんだからだいじょーぶっ｣


み ｢ｸﾞｽｯｸﾞｽｯ、みった、わんわ、ｸﾞｽｯ？｣


た ｢うん、みっちゃんわんわん♪｣








そう言ってみっちゃんのフードを被せると、

太輔は強そうだねって笑った。








千 ｢よ"、よ"ごーざん"･･･(泣)｣


横 ｢ｽﾞﾋﾞｯ、う"ん"う"ん"･･･(泣)｣








太輔もみっちゃんも泣いた時は、

いつもあーやって抱き締めて慰める俺。

太輔はちゃんと見てるんだな･･･。

アーケードの端っこに小さな背中が2つ。








た ｢たてる？｣


み ｢ｳﾝ･･･ｸﾞｽｯ･･･｣


た ｢はい、なみだないない！｣


み ｢ん"ー｣








袖でみっちゃんの涙を拭い、洋服をパッパッと叩き、

またみっちゃんと手を繋いだ。








た ｢もぉはしるのやめよーね？｣


み ｢ｳﾝ･･･｣








すっかり元気が無くなってしまったみっちゃん。

太輔もそんなみっちゃんが気になって、

何度も顔を覗き込んでいる。








千 ｢兄弟ってやっぱいいねぇ〜｣


横 ｢俊くんは1人だったから不安だったろうな｣


千 ｢うん。だから裕太の写真持たせた！｣


横 ｢えっ！？｣


千 ｢買いに行かせたのも裕太のお菓子だし(笑)｣








だから寂しそうにしたり、不安そうにしてたが、

無事にやり遂げたらしい。

ﾊﾊ･･･愛の力･･･とか？(苦笑)

俊くんの将来が不安でしかないんですが･･･。

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