僕らの匙加減。< 2 >

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さて出発した2人に、

コソコソとあとを着ける大人2人。

頼むから何事もありませんようにっ！！








み ｢たいちゃ〜｣


た ｢なぁに？｣


み ｢にゃにかう〜？｣


た ｢えっとね、やきとり！｣


み ｢とり？｣


た ｢みっちゃんすきなやつだよっ！｣


み ｢ぅ？｣





横 ｢これ凄くない？声ハッキリ聞こえるんだけど？｣


千 ｢うちは準備万全でやったからね！｣








2人の名札に付けた盗聴機。

こちらも俊くんのおつかい時に使ったらしい。

それにしても2人の後ろ姿と言ったら可愛いしかない。

まずは1つ目の信号。ここは押しボタン式。








み ｢ぼたーん！｣








一生懸命背伸びをしてボタンを押すみっちゃん。

ここのボタンを押すのはいつもみっちゃんの役目。

今日も無事に押せたよう。

そして信号が青になって、

短い手をいっぱいに挙げて渡る小さな背中。

青信号でも子供だけで渡らせる緊張感と言ったら･･･








横 ｢･･････吐きそう｣


千 ｢ちょ、吐いてる場合じゃないから！追い掛けるよっ｣








千賀に腕を引っ張られ、2人の後を追い掛けた。

親の心配をよそに暢気に歌を歌い始めた太輔。

保育園で覚えたやつね。








た ｢いーぬーのおまわりさーん♪｣


み ｢ぬーのおまーさーん♪｣


た ｢あ、みっちゃんわんわんだからおまわりさんだ！｣


み ｢おまーさんってなぁに？｣


た ｢えっとね、わるいひとつかまえるひと！｣


み ｢わるーひとどこぉ？｣


た ｢ん〜･･･もり？｣





千 ｢ﾌﾞｯ(笑)｣


横 ｢森かぁ〜(笑)｣





み ｢もり？｣


た ｢もりはね、オバケもいるんだよっ｣


み ｢おばけ？｣


た ｢こわいこわいだよっ！｣


み ｢えー！やだっ！｣


た ｢みっちゃんがオバケにやられたらボクがまもるねっ！｣


み ｢うんっ｣





千 ｢ﾌﾞﾌﾞｯ(笑)既にやられてるって言ってる･･･ｸｸｯ｣


横 ｢太輔良い子だなぁ〜♡｣


千 ｢可愛いなぁ〜♡｣








さて、2人はなんとか商店街に着きました。

取り合えず安心･･･と言いたいがそうもいかない！

ここは自転車の通りが多くて･･･。

小さい2人はこの人の流れに埋もれちゃうから、

轢かれやしないか心配で気がぬけない！！！！

神様女神様！！うちの子にバリア張ってください！！

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