僕らの匙加減。< 2 >

はじめてのおつかい。(幼) ページ17

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それはお昼を過ぎた頃。

絵本を読んでいた太輔が掛けよってきた。








た ｢ママ･･･おつかいいきたい///｣








友達の輪の中にいる時はそうでもないけど、

内気で人見知りの激しい太輔。

どこ行っても俺の後ろに隠れちゃって･･･。

そんな太輔がモジモジと、

精一杯勇気を出したように言った。








た ｢あのね、としくんがおつかいしたんだって･･･///｣








あぁ、千賀ん家の俊哉くんね。

そう言えばそんな事千賀が言ってたなぁ。

不安で不安で仕方がなかったけど、

帰ってきたの見たら凄く感動したって。








た ｢ボクもいっていーい？///｣








いつかは経験しなきゃかもだけど、

こんな前触れなく下準備なくは危険じゃ･･･。

でも太輔の折角の勇気も無駄にしたくないし･･･。








み ｢たいちゃあ〜｣


た ｢みっちゃん！むぎゅー♡｣


み ｢むぅ〜くゅしーいっ！やっ！｣


た ｢みっちゃん、ボクおつかいいってくるね！｣


み ｢おちゅかい？｣


た ｢うん♪｣








あぁもぉ行く気満々だ･･･(汗)

と、取り合えず千賀に連絡しよっ！








横 ｢あ、千賀！？どうしよっ！！｣








事情を説明すると、

自分から言い出したなら行かせるべきと、

ビデオカメラ持ってすぐ行くねと嬉々として言った。



はぁ〜･･･大丈夫かな･･･太輔だよ？

しっかり者だけどあの人見知りだし･･･

でも･･･千賀の言う通り自分から言い出したしね･･･

よしっ、準備しよっ！！



買う物のメモにお金、それと名札、

あとは･･･あ、名札の後ろに電話番号書いとこ！

あとはあとは･･･








た ｢ママ！できた！！｣


み ｢たっ！｣


横 ｢え？｣








バタバタと準備する中その声に振り返ると、

みっちゃんと手を繋いだ太輔。

みっちゃんは何故か前に買った、

ピンクの犬の着ぐるみに着替えてて･･････まさか･･･








た ｢みっちゃんもいくって！ねっ？｣


み ｢いくー♪｣


横 ｢み、みっちゃんは今日はお留守番、ね？｣


み ｢や｣


横 ｢やじゃないの、みっちゃんはまだ小さいから｣


み ｢みったんちっちゃくなぁもんっ！｣








頬っぺたをプクーっと膨らまし怒るみっちゃん。

こうなるともぉみっちゃんは頑固者。

今日ばかりはその可愛い頬っぺたが憎らしく、

片手で頬を挟みその風船を潰した。

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