じゅうに。自由にいこう。 ページ13
「にしても心中なんてぶっとんでるヨネー」
いつの間にか背後にアカウニ先輩が。つとむん弄りに飽きたのだろうか…いやそんなことはないな。牛島先輩に張り合ってごはんおかわりに行ったんだな。
「だって白布すぐ私以外のところ行くし」
「なんで四六時中一緒にいると思った」
「身も心も私の元にあってくれればいいものを、白布は優しいからせめて死の瞬間くらい私のものになってくれても良くないですか?」
「話を聞け、そして他人の時を所有するな」
「やだむり病む」
「白布が優しい…?」
「瀬見さん何すかその目は喧嘩ですか買いますよ」
「ちげぇよ!!!」
「まぁまぁおちつけってばよ」
瀬見先輩と白布がメンチ切っているのを大平先輩が宥める。あーあー白布の目線がそっち向いちゃった、瀬見先輩3分くらい許さない。ところで大平先輩は最近アカウニ先輩からジャソプ読まされたんだな、私にはわかる。
それにしても我が心ながらめんどいな…なんて思って無意識に腕を引っ掻いてしまった。あ、傷口開いてるかもしれない。血が出てる感じがする。絶対出てる。なんかヌルヌルしてる。
…ヌルヌルしてる?
「あ゙ッ」
「エッ何、今度はどうしたの」
「ちょっとお手洗い行ってきます」
「あぁ、女の子は大変だネー!」
「ちが、わないけど違う違いま…やっべぇ垂れる!!!」
食堂で大声で言うことじゃないでしょ。デリカシーを海に置き忘れてきたのだろうか。そもそも海にデリカシーなんて存在するのだろうか。
そんなことよりこいつを早く止めなければ。うちの学校の制服は白いから血が付いたら目立つ。トモダチには普通の表向き人でやってるから見られちゃいけない。カースト下位に落ちるのは嫌だ。いやカーストって何だ。
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「…あ、血」
「やっぱり女の子の日ダヨネ」
「…いや、はぁ」
何杯目かもわからないメシを持って五色が帰ってきたのを目敏く見つけた天童さんはいそいそとそちらへ戻っていった。楽しそうでなにより。
アイツの席の床に落ちた赤い水滴を拭いてやる。また傷口を引っ掻いたのか。
…俺の幼馴染はいつの間にかメンタルがヘラっていた。本当にいつの間にか。
一途なのは素直に尊敬するけれども。あの重い想いと同等を寄越せなんて無理だろ…あ、山形さんに取り憑かれた。やっべ。
これでも一応、少なくともアイツ用のアソパソマソ絆創膏を常備してやる程度には気をかけてるつもりなんだけどな…?(憤慨)
じゅうさん。しかし金曜日ではない。→←じゅういち。重囲されている…?
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黒瀬 - 読んでめちゃめちゃハマりました!更新楽しみにしています!頑張ってください!! (2020年4月8日 19時) (レス) id: c0f0417cc9 (このIDを非表示/違反報告)
noara(プロフ) - あっすこです…ろくろ首で待ってます!更新お疲れ様です! (2020年3月24日 22時) (レス) id: c5bfb6cb88 (このIDを非表示/違反報告)
レイカ(プロフ) - ヤバイ好きです!メンヘラはじめてでちょっとだけのぞく気でいたらどハマりました!!更新頑張ってください!!! (2020年3月19日 18時) (レス) id: 2f295bf970 (このIDを非表示/違反報告)
霧華 - メンヘラすきです…続き気長に待ってます(゚ー゚*) (2020年3月4日 11時) (レス) id: daf330d400 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - ちゅきです (2020年3月3日 9時) (レス) id: 7f42fd7b15 (このIDを非表示/違反報告)
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