地の呼吸を継ぐ ページ21
荼津「お帰り。」
「...ここは家でもなんでもない」
荼津「家だと思っておけ。しのぶ、こいつ借りるぞ」
蝶屋敷に戻ろうとする私を、荼津はいきなり抱える
「相変わらず雑な...」
胡蝶「何をするんですか?」
荼津「こいつに地の呼吸を継がせ、早急に地柱となってもらう。お館様にも話はつけた」
「!?」
荼津「期間は三ヶ月だ。地の全てをお前に叩き込む」
急すぎる。さすがにそれは無理だと何度も云うが、荼津は「戦場で成果を出せば認めてもらえる。悪いが鍛練に付き合え」と私を引きずり回した。炭治郎たちは「御愁傷様」と私に言い残して中に入っていく...
少し歩いた先に大きい屋敷があった。その庭に雑に投げ捨てられる
「うげっ」
荼津「杏寿郎は死んだ。弟は炎の呼吸の技を継げなかったことを、少し悔やんでいる。それでも今を歩んでいる」
「荼津、私は地柱になる気はない」
荼津「柱の命令だ。なってみせろ。俺は彼奴から教えてもらった炎の呼吸を使い、炎柱になってみせる。唯一...俺が心を開けた友だからだ。先輩の技をここで絶やすつもりはない!」
荼津のその想いは確かに伝わる。だからって私が柱になれるわけがない
そもそも柱になるには、十二鬼月の一人を殺すか鬼を五十匹殺すしかないのだ。三ヶ月あればいけるかも...しれないが...
「とにかく私は...」
荼津「杏寿郎の遺言は理解した。だが特訓で手を抜く理由はない。従わなければ、娜弥家の歴史通りに処罰を与える」
___本気の目だ。影もこの人も嘘をつかない
「...」
荼津「理解したみたいだな。地の呼吸は壱ノ型、弐ノ型、参ノ型、伍ノ型までしかない。肆ノ型は使い手が地の真の地からに目覚めたときのみ発動される」
「わかった」
荼津「地の呼吸は攻撃力こそはないが、素早さはどんな呼吸よりも上だ。雑魚鬼程度なら余裕で殺せるし、奇襲戦で失敗しなければ強い武器となる。先ずは壱ノ型からだ」
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作者名:琲世 | 作成日時:2019年7月18日 11時