『寝癖』直したら付き合います。【黒尾鉄朗】 (ページ15)

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寝癖直し15日目。ページ15

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そこからの授業はそう長くなく、
気がついた頃にはお昼休みを迎えていた。

そしてまた、クラスの女子に「隣のクラスの男子が呼んでるよ」と言われて、席を立つ。

寝癖のついた嫌な髪型の奴が私に何か話しかけやうと振り向いたのが見えたけど、
見てみぬふりをして。

『ごめん、お待たせ……！』

「いえいえ、いいんですよ。

行きましょうか。」

…と、言われて、彼の後についていく。

ふと、脳裏に

黒尾のことが浮かんだけど

首を横に振って忘れた。

だって、黒尾との間にあった今日の出来事を忘れるためなんだから。

だから……

黒尾のことは考えちゃだめだ

「Aさん、勝手に連れ出しちゃいましたけど…ここで、良かったですか？？」

連れてこられてついたのは、まだ4限目が終わったばかりだからなのか、人気のない中庭の木陰だった。

『あ、うん、もちろん！

……そうだ、君さ、
敬語で喋らなくていいよ？同い年だし…。

それに、敬語だと距離がある気がしちゃうから……ね？？』

よいしょ、とその場に越しかけながら
彼に微笑み書ければ「はい！」となんだか
嬉しそうにしてくれた。

……その後は他愛もない話をしながら楽しくお昼を食べて、その日の昼休みは時間ギリギリまで彼と話し込んでしまった。

『あ、やっばい！もうこんな時間……！？』

「あ、ほんとだ……！！
急いで戻ろう！」

……と、その時不意に彼に手を掴まれた

けど、

いつの日か、黒尾に手を握られたときみたいな
ドキドキ感なんて微塵もなかった。

なんでだろ……？？

なんておもいながら、黙って走った

あーあ……結局最後、黒尾が出てきてしまった