寝癖直し12日目。 ページ12
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クラスの女子にトントンと叩き起こされれば
『ん〜〜…わかったよ〜』
なんて、あからさまに「寝起きです」ってテンションで目をこすりながら席を離れていった。
話しかけようと後ろを向いてた俺の顔なんて見向きもしなかった。
やっぱり……気にしてんだろ、アイツ。
そう思いながら、教室の扉のところで
隣のクラスの男子とはなしているであろうAを見れば、
なんか、すっげぇ笑顔で話してる。
そんなの…見ていられるはずもなく。
俺は視線を外し、くるりと元の向きに体を戻した。
「はっ、フラれてやんの」
「…るせ、」
途端、頭上から同じクラスである
夜久が声をかけてきた。
悔しいことだけど、コイツだけは俺の事情を知っている。
「朝の会話、俺には丸聞こえだったしな。
……他のやつは自分たちの話に夢中だったみてぇだけど」
「…デスヨネー」
他の誰も聞いてなかったであろうと思っていた会話も、夜久は聞いてた。
「さらっとコクっといて、寝癖理由で断られてやんのな。」
ケラケラと笑い出す夜久を見てると、
恥ずかしい思いをさせられる一方、
朝のことも笑い話にできそうな気もしてきた。
「…夜久はさ、俺のコレ、寝癖だと思ってる?」
不意にそう聞けば、
キョトンとした顔を一瞬して、またケラケラと笑いだした。
「ばっかじゃねぇの?……普通誰だってそう思うだろ笑
好きでそんな髪してるなんて黒尾が言い出したらとっくに引かれてるっつの。」
………そうだったのか。
俺、初耳なんだけど。
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ヒヨリ(プロフ) - クロしっかりしろ!髪下ろしたクロも好きなんだけどなぁ (2017年10月17日 13時) (レス) id: 14a2b7e4da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らいえる 。 x他1人 | 作成日時:2017年8月26日 12時