出逢い ページ2
制服と髪が風になびく
このまま風が何処かに運んでくれないかなぁ…なんて無理だけど
今は6月
新しい学年になり、クラスでは仲の良い子同士固まる時期でもある
だが…皆がそう上手くいくわけでもない
必ずと言ってもいいほど、クラスの雰囲気に馴染めず、仲間にも入れないで省かれる人が出てくる
最初は気を遣って声をかけてくれる人もいるがそんなのも大抵すぐ終わる
それにその先卒業まで一人で過ごすことになるのももう耐えられないし学校にも行きたくないというのが今の正直な気持ち
教室に居て本を読んでいてもクラスの人の騒ぎ声もうるさいし耳障りだ
澪はついため息をついてしまう
かといって不登校にもなれないのが現状
義務教育だし行かなきゃ色々面倒なことになるのは分かっている
そんなことをずっとやっていたら人間壊れて当然だろう
だからその前に死にたかった
ある日の昼休み、澪は学校の屋上にあるフェンスの向こうの突き出たコンクリートに立っていた。
「そろそろ…」
後ろのフェンスを掴み前のめりになり手を離そうかと思ったその時
バターン!と勢いよく開いた屋上のドアから聞こえた声
「今日のおかずは何だろなー♪」
私は慌てて振り返った
歌いながら入ってきた少女が手に持っている物は弁当
おそらくここで食べる気だったのだろう
「…えっ?!…え〜っと…」
なのに、目の前には今にも飛び降りそうな同じ学校の女子がいる
そんな場面を見て…驚いていた
当然の反応だろう…
結果
屋上に入ってきたその少女はまずいところを見られたというように恥ずかしさで赤面
飛び降りようとしていた私は振り向いたまま固まっていた
「うわああああああああああああーーーーーー!」
我に返った私はどうしようもなく飛び降りようとしていた
「えっ?!ちょっと?!
ええええええええ!待った待って!早まらないでぇぇぇえええええええーー!!」
2人とも我に返ったと思いきやパニック状態に陥っていた
「えっと…黒澤澪ちゃんだよね」
なんとか落ち着きを取り戻した私達は椅子に座っていた
さっきのこともありあまり話したくない気分になっていたので(無視するのも悪いし)頷くだけに。
すると、
「あっ、名前まだだったね
私は七虹輝!よろしくね澪ちゃん!」
そう握手を求めるように手を差し出してくる
「…えっ…」
私は一瞬迷ったがその手を握った
「…うん」
これが私と輝の出逢いだった
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作者名:ニチアサ大好き | 作成日時:2016年9月14日 8時