ホワイトスノーに恋をする。(緑間真太郎) (ページ1)

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一話目。ページ1

俺が秀徳高校の入学式の日、それは桜が綺麗な日だった。

俺に道を尋ねて来た、ある一人の生徒、

〝白雪 A″に会った。

初めて見た君は、何処と無く嬉しそうで、楽しそうで、キラキラした笑顔だった。

眩しくて、桜にも、何にも負けないくらい綺麗な笑顔だった。

その声も、顔も、仕草も、小柄な身長も、ちょっと癖のある標準語だって、俺を虜にした。

いつまでも目で追ってしまうような、そんな人だった。

俺の中の何かが止まった。

そう、これが恋なんだ。

その笑顔をもう一度見たい。

もう一回癖のある標準語を聞きたい。

癖のある標準語だから関西人なのかと言う考えもあった。

それを予想するのも楽しかった。

白くて、透き通るような肌に髪。

エメラルドグリーンで大きくて、宝石みたいな瞳。

全てが忘れられない。

目尻も睫毛も長いタレ目が可愛くて、八重歯が可愛かった。

とっても、可愛かった。

また逢いたい。

そう、心から思った。