三十七 side伏黒 ページ37
”長生きしろよ”
虎杖が死んだ…。俺は結局誰も助けられなかったのか
伏 クソッ!クソッ!
雨に混じり俺の涙も地面を濡らす。殴った右手からは血が流れていた
貴 泣くなよメグミン。不愉快だ
この人はそう言って悲しい顔をする
伏 なんで!なんで!虎杖を助けてくれなかったんですか!
行き場を行きなった感情を俺は先輩に向けることしかできない。先輩の足に縋りつきそう叫ぶとふと頭に温かい何かがのった
貴 メグミン。呪いは呪いなんだ。それ以上でもそれ以下でもない
冷たい言葉をはっする彼女とは反対に俺を撫でる手は温かい
貴 悠二は彼自身の力不足で死んだ。君は君の力不足で悠二を助けることが出来なかった。弱いんだよ君たちは…
そうだ。先輩が助けてくれることに期待した。自分の弱さから目を逸らした。それが俺達の1番の間違い
貴 おいで。つかれたろ?伊地知だっけ。そいつんとこ連れてってあげる
先輩は優しく俺を抱き抱え伊地知さんのいる方に歩き出した
伏 …すいません
貴 それは何に向けての詫び?
伏 貴方のせいにしようとした事
貴 フッ 可愛いねメグミンは…ってほらついたよ
俺は車の中に優しく下ろされた
伊 Aさん!で、会ってますか?
貴 残念。君たちの知るAちゃんではない。そんな事より伊地知、メグミンも今すぐに病院に連れていってくれ。治療はしたが念のためにな
自分の体に目をやると傷口は全部塞がり痛み間なくなっていた。一体この人はいつ!
貴 メグミン。大丈夫だ君はもっともっと強くなる
先輩はそう言い微笑むとドアを閉めた
貴 ほら、つれてけ
伊 あの!記憶を戻されたのですか?
貴 いや。でも安心しろお前らが知ってるAは返してやる。そうだ、伊地知
伊 はっはい!
貴 悟に言っておけ、「お前それでも先生か、守りたいもんがあんなら目を離すな」ってあ、あとその目隠し腹が立つから外せっともな
伊 了解しました
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作成日時:2021年1月15日 23時