金持ちの家にはよく分からんものがいっぱい ページ14
『な、なんだこの豪邸…？！』
もうかれこれ十分は敷地内の道路を車で移動している
アドベンチャーワールド？セントラルパーク？
「まあここに来た子は皆そう言うよねぇ」
そう言った岩橋君は、フカフカのシートにもたれかかってスマホ片手に完全にくつろいでいる
中性的な顔とは裏腹、ガイコツがプリントされたロックなTシャツに十字架のネックレスにジーパン
意外性のある彼の私服におこがまし過ぎるが、思わず惚れそうになった
「あと五分くらいあるからもうちょっと寝てていいよ」
前のシートに座る平野さんが車内にあったガムを噛みながら言った
あと五分…？！どんだけ庭広いん？ケロロ軍曹の西〇？
「いやぁ…でも広すぎてもコンビニ行きずらいし不便やで」
「いやお前ら実家のようにくつろいでるけどここ俺の家ぇぇぇ！松村邸！」
昨日
家に帰ると平野さんからラインが来ていた
‘明日十時に迎えに行くから待ってて’
という内容のもので、てっきりファミレスかどっかで勉強会を開くのかと思っていた
だからインターホンに黒塗りのベンツが見えた時は合成かと思った
「なんか北斗の家行けるらしいからそこでやろっか」
ベンツで何となく察したけれど、どうやら松村さんの実家って大金持ちらしい…？
車内には昨日のメンバーが既に揃っており、それぞれファッション雑誌のモデルみたいな私服の着こなしに目がチカチカした
全身しま〇らでコーディネートした鬼ダサい私が何でここに居るんだよ、と
ミラーに映る自分を見て一人ツッコミをする
「あ、着いたわ」
正門らしき石造りの門の前で車が停まった
そこからは黒服のスーツを着た人が案内をしてくれた
そして松村さん以外の人達もはや住んでるレベルの細かい説明を聞きながら、応接間へと辿り着いた
応接間と呼んでるが、ここのスペースだけで私の家三つ分の広さがありそうだ
広すぎて集中できるか不安だったが、いざ始めると時間はあっという間に過ぎていった
「お腹すいだぁぁぁ」
「確かに、俺す〇家食いてぇ」
「まじ？俺マ〇ドやわ」
「皆ジャンクフードばっかりだね」
「ここは間をとってく〇寿司でOK？」
「いや良くないわ！」
「Aちゃんは？どうする？」
『…町でそれぞれの好きな物食べて来て戻ってこればいいんじゃないですか？』
「確かに、じゃあ一旦駅前行こ」
「ここは家貸してやってる俺に最も主導権がある場面じゃね？普通」
「北斗は不憫キャラやから」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 59人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はじめ(プロフ) - 夜木さん» 夜木さん！！こちらこそいつもお話楽しく拝見させて頂いてます！夜木さんの書くヤンデレ海人が大好物です！これからもどうぞよろしくお願いいたします！ (2020年12月30日 15時) (
レス) id: fd1263fa19 (このIDを非表示/違反報告)
夜木(プロフ) - かなりの時差なのですが、大好きで最初から楽しく拝読しております！圧倒的に面白いのに萌えもあって日々の癒やしです！お忙しいとは思いますが、これからも更新頑張ってください(^^) (2020年12月30日 1時) (レス) id: 9b6e1cc694 (このIDを非表示/違反報告)
はじめ(プロフ) - しおりさん、コメントありがとうございます！確かにそう見えますね笑 (2020年10月23日 7時) (レス) id: fd1263fa19 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 正門（せいもん）を正門（まさかど）って読んだの絶対わいだけじゃないはず。笑 (2020年10月22日 23時) (レス) id: 199b427b1e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はじめ | 作成日時：2020年10月5日 21時
