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「みーつけた」
背後に居た五条先生に気づいた兄は振り返る。
じーっと見つめる兄と私。兄は少し力を込めて私を抱きしめた。
「……どちら様ですか、お兄さん」
「そーんな警戒すんなって。いいねえ。君は持ってる側か」
「……何の話か知りませんが、警察呼びますよ。」
「呼んでも良いけど、お前達掴んで逃げるわ」
「………成程、ロリショタ好きなお兄さんってことですね？変態ですね」
「おいおいおいおい、その口縫ってやろうか」
がしっと兄の頭を左手で掴む目の前の人。
臆することなく、兄は睨みつけて。
それはまるでバチバチと虎と蛇が睨み合ってるようなそんな雰囲気。
私は不安げに兄を見た。兄の目が笑っていない。ちょっとばかり目が据わっている。
私は兄を見つめる。兄は私を見て微笑む。
つまりはこうだ。
この変態からどうやって逃げるか、それが問題だと。
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作者名：目 | 作成日時：2020年11月28日 1時
