【d!/軍パロ】暗闇が見えた (ページ6)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:483 hit

}5 ページ6

グラッグラッ

「っ…！……うぅ…っ…」

ああ、もうそんなに持たない
落ちる、落ちてしまう…

涙が出てきた

〈大丈夫！きっと大丈夫やから！気をしっかり持って！〉

「ふ…ぅ…っ……は、はい…ぃ…ｸﾞｽｯ」

なんて汚い返事だろう
涙をどうにかしたいが下手に動けない
止めようとするが中々止まらない涙

今まで…
今まではなんだったのだろう
私がサイキックではなかったら、嫌われたり、遠避けられたりしなかったのだろうか

暇があれば、ほぼ毎日来ていた崖、海、
落ちてしまいたいとか、このまま消えてしまいたいとか、考えていたではないか

何故、今こうして恐怖している

そうだよ、私は…いなくなっても…

「あ…はは……なんでだろう……」

〈…？ど、どうした！？〉

「…馬鹿らしい…なんで……わ、たし…生き残ろうとして」

〈君！？落ち着いて！１回深呼k〉

「ずっと…ずっと……消えたかった…」

〈君までそんなこと……──！〉

もう、機械からの声は私の耳に届かない

私の思いを尊重するかのように、
木は思い切り傾きはじめた

グラッ

「消えたかったんだ！！！」

〈…じゃあ…なんで、そんな悲しそうに叫ぶん…？〉

もう、落ちる

その時

???「……ン………」

スーツの男性の方から声が

「！、…目を覚ま…して…？」

???「ごめ…んなあ……」

何…？

なんで…？

「何…が……ごめんって…っ」

フッ

と浮遊感が体を襲う

そのまま、彼と私は

重力に身を任せ

海に落ち

た

…

赤を見ながら

…………

……………私は

……………………今後どうなるのだろうか

……………………………今は、暗闇しか見えない