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言えない ~あーや視点 *翼エンド* ページ41

次の日、私は若王子くんを読んで、体育館裏に呼び出した。

「あのぅ、若王子くん...」

私はちょっとうつむきながら、話し始めた。

「えっと、前のことなんだけど。」

「あぁ...告白...のこと?」

彼も顔を真っ赤にしながら、視線を地面に向けていた。


「やっぱり、私は、若王子くんのことは...」



好きじゃないの。



たったその一言が言えない。

言おうとするけど、口が開かない。

口を開ければ、声が出ない。

声が出たとしても、言葉ができない。

言葉ができたとしても...言いたい言葉じゃない。



こんなにも、苦しい...なんでだろう。


私はちゃんと翼のことが好きだってのは変わりないけど、若王子くんのことを傷つけたくない。

「私...」


言えない。


言えない。


言えない。


どうしよう。翼と約束したのに。


ちゃんと言わなきゃいけない。


「立花さん。」


若王子くんはかすれた声で私の話しかけた。


「分かりました。なんか、俺はもう知ってたし。」

そう言ってちょっと照れくさそうに笑った彼の笑顔を見て、なんだか泣けてきた。


涙を流しながら、私はうなずいた。


「俺、 立花さん気持ちは、前から知ってた。ただ、気持ちをぶつけたかったっていうか...」

彼は泣いてる私を、そっと抱きしめた。


「本当に、ごめんなさい。」私は泣きながら、謝った。


若王子君、きっと戸惑ってるんだろうな、急に泣き始めたから。



翼。


言えなくてごめんなさい。

私って、弱いから、あの一言が言えなかった...


こんなにも弱い私でも、いいの...?

いいんだ 〜翼視点 *翼エンド*→←なに、それ 〜翼視点 *翼エンド*



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作品ジャンル:恋愛
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ゆう - 今度は、上彩か、小彩が見たいです (2018年9月1日 12時) (レス) id: da04278cc9 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - と〜ても面白かったです♪KZ大好きです! (2017年9月8日 16時) (レス) id: b396f5318f (このIDを非表示/違反報告)
栞菜 - Gで、上杉君アーヤの事を名前呼びしていた気が・・・。あと、小説面白かったです! (2017年7月22日 18時) (レス) id: 7d102e222b (このIDを非表示/違反報告)
白梅(プロフ) - あぐりさん» それは確かにそうですが、はっきりとした恋心が芽生えた上杉くんなら呼び名くらいは変わると思います。あとは大した最新をしなにのにわざわざ見に来てくださる方に申し訳なく思います。わざわざ注意して頂き、ありがとうございます (2016年11月20日 22時) (レス) id: 69a9555859 (このIDを非表示/違反報告)
あぐり - 上杉は、アーヤのことを立花と名字で呼んでいますよ。直されたほうがよいかと (2016年11月20日 13時) (レス) id: d7a9f1ad50 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白梅 | 作成日時:2016年1月4日 5時

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