44 makoto ページ44
突然のAちゃんの訪問に喜んだのも束の間。
会って挨拶も無しに拳骨をされ、何か怒る様な事したかな?と考えていた。
特に思い当たる事も無いと思っていたけど、まさか奈央さんと話した事だったとは、思いもしなかった。
だって、俺かウッチーが言わ無い限り、奈央さんと東京で会った事は、Aちゃんは知る術が無いはずだから。
誠「えっと…。どうして、その事を?」
「ここに来る前に奈央さんに会ってきて、聞いたから。」
間髪入れずに答えたAちゃん。
思わずウッチーと顔を見合わせた。
『お前、どうやって、』
「麻也君に協力して貰ったの。日本に着いてからの電車の乗り方も、奈央さんが今居る場所に行く方法も、ここに来る方法も。全部、麻也君にお願いして教えてもらった。」
あぁ、なるほど。
麻也に協力して貰ったのか。
「で?私に言う事無い?二人とも。」
『…確かに知ってるよ、お前の両親の墓がある場所。奈央さんに、あの写真と一緒に、住所が書いてあるメモを渡された。』
「そのメモは?」
『ドイツの家。』
「捨てたんだと思った。」
『んなわけねぇだろ。』
ウッチーはきっと、Aちゃんが知りたいと思う日まで、取っておくつもりだったんだろう。
Aちゃんが心から、両親の事を知りたいと思う日まで。
「マコちゃんは?まぁ、大体は奈央さんから聞いたけど。」
誠「偶然会ったんだ。あの後のAちゃんの様子を心配していて、少し話した。奈央さんは、Aちゃんと一緒に住みたそうで…。だから、」
「ホームステイな感じで、短期間からどうって提案したんでしょ?」
誠「うん。」
「カラスは、その話知っててあの時に例え話で?」
『そーです。』
ウッチーは面倒くさくなってきてるのか、あからさまに態度に出している。
Aちゃんは、まるで呆れたかのようにため息を吐き、置いておいたジュースを飲んだ。
「マコちゃん。私は、奈央さんと住まないよ。ドイツから、離れない。」
誠「そっか…。ごめんね?」
『腹減ったんですけどー。』
誠「どこか、食べに行こうか。Aちゃん、食べたい物ある?」
「……お寿司。」
『お前、ちゃっかりだな。』
正直、本当にこれでいいのか?と思うとこはあるけど、Aちゃんが決めた事だしな…。
Aちゃんがそれでいいなら、いいんだろう。
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澪(プロフ) - 交通安全!でも安産祈願じゃなくて良かったよ(笑)あぁ、ヒロインちゃんが愛おしい!カラスさん、そろそろ自分の気持ちに気づけー。でもそんな所もカラスらしいんですが…(笑)高い所のお寿司、いいなーいいなー。誰かごちしてくれないかな(笑)第4章も楽しみにしてます! (2015年7月7日 23時) (レス) id: f2ccd5d125 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - すんさん» すんさん、いつもありがとうございます!気づけば、4章です(笑)そろそろ、この三角関係?も動かさねば、と思っている次第です(笑)また次章でもよろしくお願いします! (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - andoumeiさん» 初めまして!コメントありがとうございます。もう少しで、更新通知をお届けできるかと思います! (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - ももさん» 初めまして!コメントありがとうございます。続編、やっとちょろちょろと書き始めました。公開したらお知らせしますので、気長にお待ちください。 (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - はやさん» 心配で心配で、マコちゃんとカラスに会いに日本に行っちゃいました。麻也君の優しい親心←? 麻也君はきっと、暖かく見守ってくれるでしょう…(笑) (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Elua | 作成日時:2015年5月26日 9時