38 ＊ ページ38
数日後、カラスは日本に飛んだ。
結果が良くないから、カラスには医者を選択する権利が与えられているらしくて、セカンドオピニオンとやらで、日本に帰っていった。
でもって、マコちゃんも実は日本に飛んでいた。
マコちゃんも膝が良くなくて、再手術で日本に飛んでいた。
ドイツに、ひとりぼっち。
ずーっと一人ぼっちだったのに、マコちゃんやカラスに出会ってから、一人ぼっちだって感覚が無くなっていた。
いつも、離れていても、2人が居てくれた気がする。
≪もっしもーし！≫
「麻也君。どしたの？」
≪ウッチーも長谷部さんも帰っちゃって、Aちゃん暇かなーって。あ、でも。引っ越しの準備で忙しい？≫
「ううん。まだ、決まってないから。」
≪そっか、そっかー。≫
突然かかってきた麻也君からの電話。
麻也君だって忙しいだろうに、こうやって電話をかけてきてくれたのは、マコちゃんかカラスが言ったからかな…。
≪Aちゃん。心配しなくても、大丈夫だからね。≫
「え？」
≪長谷部さんも、ウッチーも、絶対間に合わせて来るから。≫
「……本当に？」
≪あの2人を舐めちゃダメだよ。あの2人は、凄いんだから。だから、大丈夫だよ。≫
私なんかが心配しても、何の意味も無いんだと思う。
私なんかが何か出来ないかと考えても、何の意味も無いんだと思う。
2人はいつも、私に何かをしてくれていたのに、私は2人が大変な時に何も出来ない。
「麻也君。」
≪ん？≫
「……あのね、教えて欲しい事があるの。」
もし神様にいつか会えたのなら、聞いてみたい。
どうして私は、一人ぼっちになったの？
パパとママと居れなかったの？
どうして夢に向かって努力してる人に、過酷な試練を与えるの？
世の中にいる沢山の悪い人じゃなく、どうして良い人を選ぶの？
≪…なるほどね。Aちゃん、教えるからFaceTimeで話そっか。≫
優しく響く麻也君の声。
どうか麻也君には、怪我にまつわる試練が来ませんように…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 537人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
澪(プロフ) - 交通安全！でも安産祈願じゃなくて良かったよ(笑)あぁ、ヒロインちゃんが愛おしい！カラスさん、そろそろ自分の気持ちに気づけー。でもそんな所もカラスらしいんですが…(笑)高い所のお寿司、いいなーいいなー。誰かごちしてくれないかな(笑)第4章も楽しみにしてます！ (2015年7月7日 23時) (
レス) id: f2ccd5d125 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - すんさん» すんさん、いつもありがとうございます！気づけば、4章です（笑）そろそろ、この三角関係？も動かさねば、と思っている次第です（笑）また次章でもよろしくお願いします！ (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - andoumeiさん» 初めまして！コメントありがとうございます。もう少しで、更新通知をお届けできるかと思います！ (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - ももさん» 初めまして！コメントありがとうございます。続編、やっとちょろちょろと書き始めました。公開したらお知らせしますので、気長にお待ちください。 (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - はやさん» 心配で心配で、マコちゃんとカラスに会いに日本に行っちゃいました。麻也君の優しい親心←？ 麻也君はきっと、暖かく見守ってくれるでしょう…（笑） (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Elua | 作成日時：2015年5月26日 9時
