32 makoto ページ32
ウッチーに画面から離され、Aちゃんの顔が綺麗に映った。
でも、Aちゃんは、不思議そうに画面を見ているし、パソコンのありとあらゆる場所をチェックしている。
『お前、何やってんの?』
「え…、あ、これどうなってるの?」
『…は?』
「マコちゃんの録画?」
『ぶっ、』
誠「Aちゃん、違うよ。」
Aちゃんの発言に、ウッチーは吹き出してゲラゲラ笑い始め、俺も同じように笑っていれば、Aちゃんの頬は段々膨らんでいく。
誠「スカイプって知らない?」
「知らない。」
誠「ちょっと上の方に、カメラついてるでしょ?それでお互いの様子を飛ばして、話しできるんだよ。」
「ふーん。」
『俺のパソコンの中に長谷部さん録画してたら、キモいっしょ。お前の発想、たまにすげぇよな。』
ツボったのか、まだゲラゲラ笑ってるウッチーに対し、Aちゃんは睨みつけ、近くにあったクッションを投げつけていた。
誠「Aちゃん、心配かけてごめんね。」
「大丈夫?」
誠「しばらく安静だって。」
「しばらく?じゃあ、W杯は問題無い?」
誠「たぶんね。」
「よかった。マコちゃん、頑張ってたもんね。」
Aちゃんの一言に、ウッチーの笑いがピタッと止まった。
そろそろかとは思っていた。
サッカー好きのAちゃんは、きっとW杯についての話しを始めるだろう、と。
その話題が出る前に、ウッチーの前であまりその話しはしないようにと言うつもりだったが、ちょっと遅かったか…。
「日本代表とドイツ代表の試合は、全部見るからね!」
誠「そっか。Aちゃんさ、」
「マコちゃん達は、いつからブラジル行くの?」
誠「あー…っと、まだ決まって無いかな。それに、メンバー発表もまだだし。」
「絶対選ばれるでしょ!ね!」
『…さぁね。トイレ。』
Aちゃんにとったら、ずっと代表に呼ばれてるウッチーが、ブラジルのメンバーに選出されるのは当たり前の事。
でも、4年前の事がある。
「…何か、変な事言った…?」
誠「大丈夫だよ。」
曇った表情で画面から消えたウッチーを見たAちゃんは、何かを感じ取ったようだ。
まだ、大丈夫なはず。
ウッチーが触れて欲しく無い、その話題には触れて無いはずだ。
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澪(プロフ) - 交通安全!でも安産祈願じゃなくて良かったよ(笑)あぁ、ヒロインちゃんが愛おしい!カラスさん、そろそろ自分の気持ちに気づけー。でもそんな所もカラスらしいんですが…(笑)高い所のお寿司、いいなーいいなー。誰かごちしてくれないかな(笑)第4章も楽しみにしてます! (2015年7月7日 23時) (レス) id: f2ccd5d125 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - すんさん» すんさん、いつもありがとうございます!気づけば、4章です(笑)そろそろ、この三角関係?も動かさねば、と思っている次第です(笑)また次章でもよろしくお願いします! (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - andoumeiさん» 初めまして!コメントありがとうございます。もう少しで、更新通知をお届けできるかと思います! (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - ももさん» 初めまして!コメントありがとうございます。続編、やっとちょろちょろと書き始めました。公開したらお知らせしますので、気長にお待ちください。 (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - はやさん» 心配で心配で、マコちゃんとカラスに会いに日本に行っちゃいました。麻也君の優しい親心←? 麻也君はきっと、暖かく見守ってくれるでしょう…(笑) (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Elua | 作成日時:2015年5月26日 9時