1 ページ1
泣いて、泣いて、泣き疲れたのか、呼吸が落ち着いたと思ったら眠っていた。
きっと、そろそろ真司が来るはず。
このままだとあいつは、わけもわからず騒ぐだろうし、寝れるうちにこいつは寝かせといてやりたい。
『寝室に寝かせてくる。』
誰も何も言わなかった。
というか、言えなかった。
初対面の時は無愛想で、決まった人にしか自分の感情を出さなかったAが、あんなに声を上げて泣くだなんて、きっと誰も想像していなかったから。
今日はAのサプライズで誕生日を祝うつもりで、あいつはきっと笑顔になってくれると思っていたから。
.
真「なんなん?このしけた空気。」
麻「真司。」
真「あいつは?まだ来てへんのか?」
真司がうちについてのは、Aをベッドに寝かせた5分後。
俺らの間に漂っている異様な空気を感じ取り、不思議そうに首を傾げている。
『……話があるんだけど。』
真「もしかして、あいつと付き合うてんのか!?」
永「真司。真面目な話だ。ちゃかすな。」
真「え、そういう系なん?今日は、はっちゃける会やないん?俺、てっきりそうやと、」
誠「状況が変わったんだ。真面目に聞け。」
何から話せばいいのか、
なんと話し始めればいいのかわからず、
頭をフル回転させて考えた結果、奈央さんに伝えられたように話そう。
『奈央さんに会ってきた。』
真「誰それ?」
誠「誰かは、後で説明してやる。」
『Aがこういう状況だって伝えたら、』
真「ウッチー、Aって呼んでるん!?いつの間に!?」
麻「真司、そこ突っ込まなくていいから。」
『…率直に言うと、奈央さんは山田のお母さんの妹。つまり、叔母。あいつの本当のお母さんもお父さんも、……もうこの世界にはいない。』
永「亡くなった…のか?」
『らしい。』
真「ちょ、待って。何なん?どうゆうことなん?」
奈央さんに聞いた時、俺も何度もそれは本当なのかと聞き返した。
耳を疑いたくなるような真実で、全く関係のない俺ですらすげぇ辛い気持ちになった。
そう考えると、山田が受けたダメージは計り知れない。
でもあいつは、奈央さんの前では全く泣かなかったらしい。
「話してくれて、ありがとうございました」と言って、店から出たらしい。
537人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
澪(プロフ) - 交通安全!でも安産祈願じゃなくて良かったよ(笑)あぁ、ヒロインちゃんが愛おしい!カラスさん、そろそろ自分の気持ちに気づけー。でもそんな所もカラスらしいんですが…(笑)高い所のお寿司、いいなーいいなー。誰かごちしてくれないかな(笑)第4章も楽しみにしてます! (2015年7月7日 23時) (レス) id: f2ccd5d125 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - すんさん» すんさん、いつもありがとうございます!気づけば、4章です(笑)そろそろ、この三角関係?も動かさねば、と思っている次第です(笑)また次章でもよろしくお願いします! (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - andoumeiさん» 初めまして!コメントありがとうございます。もう少しで、更新通知をお届けできるかと思います! (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - ももさん» 初めまして!コメントありがとうございます。続編、やっとちょろちょろと書き始めました。公開したらお知らせしますので、気長にお待ちください。 (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - はやさん» 心配で心配で、マコちゃんとカラスに会いに日本に行っちゃいました。麻也君の優しい親心←? 麻也君はきっと、暖かく見守ってくれるでしょう…(笑) (2015年7月7日 10時) (レス) id: 4991d08e12 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Elua | 作成日時:2015年5月26日 9時