19th track(side:ill-DOC) ページ32
夕日が傾いている。薄暗くなり始めた頃、私は自宅の扉を開けた。
「でけぇー……」
「流石先生の家……」
「はは、そうかい?さあ、入ってくれ。私は荷物を置いてくる」
お邪魔します、と声を揃え、2人は玄関をくぐる。
ダイニングはあっちだ、と案内をし、私は自室に荷物を置きに行く。
夕飯のいい香りがする。急に言ってしまったが、彼女は上手くやってくれたらしい。
──待て。
そういえば、揃えられたローファーが玄関にあった。
ダイニングの方にも灯りがついていた。
まさか──
「一二三くん……!!」
まずい。
彼女はこの家にいるはずなのに、一二三くんの性格ことを考えていなかった。
女性と鉢合うのはいけない。恐怖症が発症してしまう。
ああ、まだ会っていないといいが……
「Aくん!!」
ダイニングには幸い、彼女1人しかいなかった。
「お、おかえりなさい先生!すみません、まだもう少しかかりそうで──」
「いや、構わないよ。しかし、ちょっとまずいことになっててね……とにかく、こっちへ──」
「あれ、どうしたんすか、先生。そんなに慌て──」
「先生?一二三もどうし──」
まずい。
非常にまずいことになった。
「あ……」
案の定、一二三くんは固まったままだ。
そして、独歩くんも。
私は唇を噛んで、目を下ろした。
「A、ちゃん……?」
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ゆゆ - あと銃兎さんと独歩さん推しなのが一緒で嬉しかったです! (2019年5月26日 14時) (レス) id: b6b1790fec (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 初コメ失礼します!銃兎さん登場回数多めですね笑銃兎さん最推しなのでめっちゃ嬉しいです!お話も読みやすかったです!また来ますね! (2019年5月26日 14時) (レス) id: b6b1790fec (このIDを非表示/違反報告)
エレン(プロフ) - 名無しさん» 申し訳ありません。修正箇所を見落としているのですが、もしよろしければ場所を教えて頂けないでしょうか (2018年5月23日 19時) (レス) id: a16f57eab6 (このIDを非表示/違反報告)
エレン(プロフ) - 夢花 ゆめいろ星(スター)の夢花さん» ありがとうございます!楽しんでいただけたら嬉しいです!いってらっしゃいませ〜! (2018年5月23日 19時) (レス) id: a16f57eab6 (このIDを非表示/違反報告)
エレン(プロフ) - 名無しさん» あららら、ご指摘ありがとうございます! (2018年5月23日 19時) (レス) id: a16f57eab6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エレン | 作成日時:2018年2月9日 7時