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18th track(side:ill-DOC) ページ31

「一二三くん、独歩くん。私の家でも構わないかい?」
「「先生の家?」」

2人は声を揃える。
私の家だと、どうだろう。混むこともないし、料理はある。落ち着いて話もできる。なら、構わないのではないか。

「俺は、構いませんよ」
「俺っちも先生の家気になるし、行ってみたいっす!」

2人とも了承してくれたようだ。
ただ、どうだろう。あの子の負担になるだろうか。

「……もしもし、私だ。急で悪いんだが、私を合わせて3人分の料理は作れるかい?」

電話をかけると、すぐさまあの子は出てくれた。始め、2人はきょとんとしていたが、家事代行、と伝えると、納得したように微笑んだ。
電話の向こうの声は弾んでいて、私が友人を連れて帰るのは意外だと言った。

「はは、確かにね。実は、外で食べてくるつもりだったんだけど、そこの店が休みでね。急遽私の家になったんだ。人を自宅に招くのも初めてのことだよ。
私と年も近くて、面白い人達だ。きっと、君とも仲良くなれる」

彼女はからころと笑った。それから二言三言交わして、電話を切る。場所の確保はできた。

「ねー先生。随分仲良い感じだったじゃないすか。長い付き合いっすか?」
「そんなところかな。ちょっと前の患者さんだよ。恩返しをしたいって言ってね。断らせてくれなかったんだ」
「いい人なんですね」
「……そうだね」

Aくんが家政婦として働き始め、丁度2週間となる。
1年と少し見ない間に、随分と大人び、そして女性らしくなっていた。
困ったことに、やや強情となり、今彼女が私の手伝いをしてくれているのも、彼女が強く願ったからだった。

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ゆゆ - あと銃兎さんと独歩さん推しなのが一緒で嬉しかったです! (2019年5月26日 14時) (レス) id: b6b1790fec (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 初コメ失礼します!銃兎さん登場回数多めですね笑銃兎さん最推しなのでめっちゃ嬉しいです!お話も読みやすかったです!また来ますね! (2019年5月26日 14時) (レス) id: b6b1790fec (このIDを非表示/違反報告)
エレン(プロフ) - 名無しさん» 申し訳ありません。修正箇所を見落としているのですが、もしよろしければ場所を教えて頂けないでしょうか (2018年5月23日 19時) (レス) id: a16f57eab6 (このIDを非表示/違反報告)
エレン(プロフ) - 夢花 ゆめいろ星(スター)の夢花さん» ありがとうございます!楽しんでいただけたら嬉しいです!いってらっしゃいませ〜! (2018年5月23日 19時) (レス) id: a16f57eab6 (このIDを非表示/違反報告)
エレン(プロフ) - 名無しさん» あららら、ご指摘ありがとうございます! (2018年5月23日 19時) (レス) id: a16f57eab6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:エレン | 作成日時:2018年2月9日 7時

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