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佐久間side
｢...佐久間が引っ越しちゃう日、お見送りに行かなくてごめんね｣
彼女が口にしたのは謝罪の言葉。
佐｢ううん、俺もお別れも言わずに引っ越してごめん｣
｢ううん、佐久間は悪くないの。｣
Aの瞳に微かに涙が浮かぶ。
きっと彼女はあの日のことを思い出しているのだろう。
｢...あの時、佐久間が気持ちを伝えてくれたのに、笑ったりなんかして、ごめんね｣
ついに彼女の目から涙がこぼれる。
｢すっごく後悔してたの。私、間違えたって。佐久間のこと傷つけちゃったって...｣
彼女はあの日の出来事に今までどれほど苦しめられてきたのだろうか。
｢許されなくてもいいの、でも、ずっと謝りたかった...｣
そんなことない。もうとっくに許しているよ。
｢あの日、私が間違えていなかったら...今でも佐久間は、隣にいてくれた...？｣
Aのその言葉が、俺の胸を締めつけた。
途端に苦しくなる。
下を向いて静かに泣いている彼女に、優しく言葉をかける。
佐｢...とっくに許してるよ｣
その言葉にAがゆっくりと顔を上げる。
佐｢...でもね、もしあの時、Aが違う選択をしていたとしても、俺はきっとAの隣にはいなかったと思う。｣
Aは唇を噛み締める。
佐｢...きっと、俺らはそういう運命なんだよ。...どう足掻いても、一緒にはなれないんだよ。｣
｢...やだっ、｣
Aがようやく発したそのひと言が苦しくて仕方なかった。
｢...ひどいよ、照と付き合ってるのにキスなんかしてさ...｣
あの日のことは鮮明に覚えている。
｢佐久間があんなことするから、忘れられなかった...｣
苦しそうに呟くA。
｢忘れたかったのにっ...佐久間なんか嫌いなのに、嫌いで嫌いで仕方ないのにっ、｣
Aの言葉を聞くのがつらくて
俺は無理やりAの唇を塞いだ。
数秒してからそっと離れれば、Aの真っ赤になった目と目が合う。
佐｢...俺のこと、忘れようとしないでよ｣
また残酷なことを言っているな、なんて自覚は痛いほどにあった。
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なあや。(プロフ) - タピオカミルクちぃさん» コメントありがとうございます！私の作品で涙を流してくださるなんて...本当に嬉しいです(；；)本当に皆に幸せになって欲しいですよね...これからもよろしくお願いします！ (2020年8月19日 12時) (
レス) id: a53474b7ec (このIDを非表示/違反報告)
タピオカミルクちぃ(プロフ) - コメント失礼します……!!!更新されるたびにワクワクしながら読んでいます。照君に上手くいってほしい気持ちや、佐久間君や阿部ちゃんに頑張ってほしい気持ちなどすごく複雑でした。照君と喧嘩しちゃうシーンに思わず泣いてしまったり……これからも楽しみにしてます！ (2020年8月19日 2時) (レス) id: 0561d521b1 (このIDを非表示/違反報告)
なあや。(プロフ) - なおさん» コメントありがとうございます！私も1人を選ぶのが辛くなってきました(；；)更新のペースが落ちてしまって申し訳ありません。楽しみに待っていていただけると嬉しいです！ (2020年8月12日 23時) (レス) id: a53474b7ec (このIDを非表示/違反報告)
なお - 次の更新楽しみに待ってます！このままひかる君とうまくいって欲しい気持ちとさくま君にも幸せになって欲しい気持ちで感情がゴチャゴチャです´д` ; 更新頑張ってください！！ (2020年8月12日 18時) (レス) id: d2ae414ded (このIDを非表示/違反報告)
なあや。(プロフ) - momoさん» コメントありがとうございます^ ^そうなんですよね...ハッピーエンド目指せるように頑張りますので、これからもよろしくお願いします！ (2020年8月5日 0時) (レス) id: a53474b7ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なあや。
| 作成日時：2020年8月1日 19時
