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｢なぁ、告白ってどういうこと？｣
いつものふわふわした喋り方じゃない安田くん。
｢あー、亮がねやっとAに告白できたんだって｣
真奈が答えると、安田くんと目が合った。
１……２……３……
3秒くらいで視線がそらされた。
そして亮へと視線が動く。
｢やっと言えたんやぁ！(笑)おめでと！｣
急に、優しく、ふわふわした、いつもの安田くんに戻った。
目尻にできるシワ。
笑うと、口から少し覗く前歯。
さっきまでの低い声が嘘のようだった。
安田くんを見ると、いつもみたいにニコニコ笑っていた。
私の、勘違い？
｢…どしたん？はよ行くで、A｣
進み出した亮が手を差し出す。
その手を思わず握った。
｢あっ｣
｢ふふ(笑)｣
握ってから気づいても、亮が強く握るから。
その手が離せなかった。
安田くんは…。
ふと、後ろを振り返り安田くんを見る。
さっきみたいにニコニコなんかしてなかった。
やっぱり、怒ってるの…？
でも、何に怒ってるの？
｢はい、A｣
｢あ、ありがと｣
気がつくとただの下駄箱で、亮にエスコートされていた。
………安田くんが怒ってる理由って、亮？
亮が私に告白したから？
……そんな訳ないよな…(笑)
だって、この前言われたし…。
"もしかしてやけど、まだ俺のこと好きなん？"
あの言葉は、もういい加減諦めろ、っていう意味だろう。
じゃあ、これを機に亮と付き合ってみる？
でも、そんな気持ちで亮と付き合いたくない。
私の中にいる私が、色んなものと混ざる。
｢……A、宿題やってきた？｣
｢あっ！やってない…！｣
｢やっぱり(笑)はい、これ｣
そう言って渡された青いノート。
私は、亮に甘えっぱなしだ……。
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作者名：ゆ | 作成日時：2018年4月21日 18時
