検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:65,581 hit

20.5 気合いを入れる10分間 ページ30

年が明け、2020年がやってきた。
年末には漸く河さんとも話せ、拳さんの言動には驚かされたものの、なんとか耐えたと思う。
まぁ油断できるわけでは無いけど...

そしてこの職業、正月三が日休み!なんて気楽なものではない。
本日1月2日は現場初めとなった。
有難いことに普段より大きい規模のイントに私は参加していた。
地下アイドルの中でも、集客、知名度と高いグループばかりが出演する今イベントは、かなり重要である。
私の所属する、れいんぼーぱれっと!よりも圧倒的やアイドルばかりなので、1人でも引っ張れたら上出来。今は引っ張れなくても最悪Twitterのフォロワーさえ増えれば儲けモンと感じる。

「A?出番だよ?行くよ!」
「うん!モモコありがとう!」

今からの10分は必死に掴んだ貴重な時間。
観てる人ががっかりしないパフォーマンスを全力で。

気合いを入れ直し私はステージへの階段を駆け上がった。


「それでは聴いてください、

  ぷろみず。」


-

「A、あけおめ!今日いつもの数倍かっこよかった!」
「本当!?ありがと!あけおめだね!」
いつものファンに加え、新しい顔もちらほら。新しい顔の数を見て、悪くないパフォーマンスだったのだと心の中で安堵する。

「今年はもっと頑張るから、私に着いてきてね?」
「勿論!新規ちゃんと捕まえてよ、A!」
「わかってまーす!じゃあまたね、ありがとう〜」
いつも支えてくれるファンの時間が終わり、次の方へ移る。
あ、初めてだ...

「初めましてですよね?Aです、来てくれてありがとう!」
「ステージ良くて気になって来ちゃった!」
「嬉しい〜!ポーズ何にします?ー




-

「新年早々お疲れ様!明日は休みだけど、4,5日は現場あるから遅刻しないようにね。じゃあ解散!」

特典会も終わり、イベント自体はまだ開催されているが私たちは解散となる。
メンバーと駅まで向かっているとモモコが話しかけてきた。

「A〜明日何するの?」
「家で仕事かなぁ...モモコは?」
「明日バイトなんだよね〜遊びに来ない?」
「カフェ?カフェで仕事しようかな。」
「やったー!あ、まりちゃんも来ない?」

少し前を歩いていたメンバーのまりにも声を掛ける。

「まりも行く〜!Aちゃんお邪魔していい?」
「勿論!一緒にモモコに奢ってもらお!」
「えぇ!?聞いてないそれ!」

ネタ出しくらいしか出来無さそうだけど、まぁそれもアリかななんて思う帰り道であった。

21. 目撃!→←20. 午前4時過ぎの千円札



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (78 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
397人がお気に入り
設定タグ:QuizKnock , QK
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:るん子 | 作成日時:2020年7月25日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。