3話 前編 ページ6
リビングに戻ると、キッチンから食欲をそそられるいい香りがした。
「二人とも上がりましたね。残り物ですが、ご飯出来ております」
テーブルに並んでいるのは、ご飯と 野菜スープ 焼いた肉をタレで絡めたものだった。
さっそく頂きましょうとノボリさんが言うので、俺達はテーブルに設置された椅子に座る。
「「「いただきます」」」
声が揃った。
「うーん！やっぱりこれ 照り焼きだ 美味しー」
「クダリ、行儀悪いですよ。ものが入っている時は口を閉じなさいと、何度も言われたでしょう」
誰よりも早く肉を取り、食べたクダリさんを、ノボリさんが注意している。とても美味しそうに頬を緩ませるクダリさんを見て俺も右手でご飯を持ち、肉を取った。
良かった、箸はなんとか左手で使えそうだ。
こげ茶色の光沢があるタレがよく絡まった肉からは、少し甘い香りがした。半分、口に含み肉を噛む。
「美味い」
タレは、甘いのに後味に酸味が効いて お肉本来の味を邪魔せず口の中で存在感が広がっていく、お肉を飲み込んでもタレの香りが鼻腔をくすぐった。
ご飯を取り、食べる。
米は乾燥してきている訳でもない、水分が多すぎるわけてもない絶妙な加減になっており、米一つ一つがいる。米特有のほんのりとした甘さが、炊き方が良いことを教えてくれる。ここまで美味しいものを、前世でも食べた事がない気がする。覚えてないだけかもしれないが……
「ノボリさんのご飯、美味いよ」
「兄さんのお口に合って、良かったです」
そう行って口元を緩ませるノボリさんはとても嬉しそうだった。
「兄さん、おかわりが有りますので、足りなければ言ってくださいまし」
「ありがとう」
結局おかわりはしなかったが、よそってもらった分のご飯は食べきれた。自分で使った分の食器は水に浸し、手伝える片付けはやらせて貰った。
ノボリさんはお風呂に行き、俺とクダリさんが後片付けをする。食器洗いは、無理出来なかったので、アルコールを吹きかけたテーブルを布巾で拭く。
食器を洗っているクダリさん
「布巾洗っても良いですか？」
「良いよ」
水道を借りて布巾を洗うが、上手く絞れない。何をするにも本当に不便だ。何故 左手の機能が殆ど停止しているのか分からないがリハビリで解消するならどうにかしなければならない。迷惑ばかりかける訳にはいかない……
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アクエリ(プロフ) - いえいえ〜望む望まない構わず更新してくれただけでも嬉しかったです〜更新は作者さんの意向で大丈夫だと思いますし、嬉しいと思っていただけたなら良かったですw (2022年10月24日 19時) (
レス) @page33 id: dee40d5769 (このIDを非表示/違反報告)
やる気次第(プロフ) - アクエリさん» アクエリさんお久しぶりです。 望まれていた更新では無かったと思いますが、アクエリさんのように待っていたと言ってくださる方がいて本当に嬉しいです。ありがとうございます。 亀更新ですみません笑 (2022年10月24日 19時) (レス) @page31 id: 362602b926 (このIDを非表示/違反報告)
アクエリ(プロフ) - お久しぶりです、長らくこの作品を待ち遠しくしていましたー！更新ページを開いてみれば久しく見ていなかったタイトルが画面上に見えたのでとても嬉しくなりましたw更新おつかれさまです〜 (2022年10月24日 18時) (レス) @page32 id: dee40d5769 (このIDを非表示/違反報告)
やる気次第(プロフ) - アクエリさん» いつもありがとうございます。アクエリさんのコメントにいつも心救われております。ノリで描き始めたところがありちょくちょく自問自答をしているのですが、需要が有ると言っていただけると、とても救われる気分になります。ありがとうございます (2022年7月25日 12時) (レス) id: 362602b926 (このIDを非表示/違反報告)
アクエリ(プロフ) - そして相変わらず、小説大好きです。読み返していっつもニコニコしてます。更新お疲れ様です〜 (2022年7月23日 13時) (レス) id: 694583c89a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やる気次第 | 作成日時：2022年4月5日 12時
