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探偵社員が五人も揃って歩いていることは滅多にない。先程呼び出した三人は、どんな大きな獲物なのでだろう、と考えていた

その時、唐突に志賀が呟いた

志賀「この音って…?」

志賀の呟きに、側を歩いていた国木田は問うた

国木田「音だと?」

志賀「え、あ…はい。…………。国木田さん、今向かってるのって、十五番街の西倉庫ですよね?」

国木田「あぁ、そうだが、それがどうした?」

志賀は少し考えてから

志賀「………そこから、物が壊れる音がします。今も」

国木田は目を見開き、大声で

国木田「それを何故気付いた時に云わん!?」

と云った後、走り出した

志賀「すみません!!」

それに続いて、謝罪と共に志賀も走り出した

志賀「(太宰さんって、或一種の不死身だから大丈夫だと思うんですけど……)って、皆さん、行きますよ」

追いかけようとした志賀は、後方で雑談をし乍のんびり歩いていた三人に声をかける為に、来た道を逆戻りしていた



国木田「おい、太宰!」

国木田が倉庫の入り口、で太宰を呼ぶ

太宰「ああ、遅かったね、虎は捕まえたよ」

国木田は太宰の方に走り寄る

国木田「!その小僧……じゃあそいつが」

太宰「うん虎の能力者だ。変身してる間の記憶がなかったんだね」

国木田「全く――次から事前に説明しろ、肝が冷えたぞ」

茶屋で太宰から貰った紙切れを見せ乍云った。それには

『十五番街の西倉庫に虎が出る
逃げられぬよう周囲を固めろ』

と書いてある

国木田「おかげで非番の奴らまで駆り出す始末だ。皆に酒でも奢れ」

それと同時に、探偵社の精鋭とも云える五人が揃った

与謝野「なンだ、怪我人はなしかい?つまんないねェ」

与謝野 晶子――――
能力名『君死給勿』

江戸川「はっはっは、中々できるようになったじゃないか、太宰。まあ僕には及ばないけどね!」

江戸川 乱歩――――
能力名『超推理』

宮沢「でも、そのヒト、どうするんです?自覚はなかったわけでしょ?」

宮沢 賢治――――
能力名『雨ニモマケズ』

志賀「見つかれば、縛り首は免れないでしょうね」

志賀 直哉―――
能力名『暗夜行路』

国木田「どうする太宰?一応区の災害指定猛獣だぞ。」

国木田 独歩―――
能力名『独歩吟客』

太宰「うふふ、実はもう決めてある」

太宰 治―――
能力名『人間失格』

太宰「うちの社員にする」

国木田「はああァァ!!?」

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神楽かな(プロフ) - 面白いですね! (2017年12月12日 1時) (レス) id: 01b9535641 (このIDを非表示/違反報告)
無銘 - ルルさん» 有難う御座います。御礼が遅くなり、申し訳ありません。これからものんびりではありますが、頑張って書いていくので、どうか御愛顧下さい。 (2017年11月5日 17時) (レス) id: 6797fe50b8 (このIDを非表示/違反報告)
ルル - 面白かった!! (2017年10月17日 0時) (レス) id: 5f42220b54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無銘 | 作成日時:2017年5月5日 14時

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