【刀剣乱舞】いっぱい食べる君達が好き！ (ページ1)

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とある本丸の加州清光ページ1

懐かしい記憶。

これは、俺が初めて出陣して、中傷で撤退した時の記憶だ。

ボロボロで、血や土で汚れて帰城した俺を見た主は、ギョッとしてた。
あぁ、終わりだ。これで俺はもう愛されない。可愛いって言ってもらえない。捨てられる・・・

そう思っていたら、「おかえり」って言ってくれた。「折れずに帰ってきてくれてありがとう」って言ってくれた。「手入れしよう」って言ってくれた。

まだ愛してくれるんだ、捨てないんでくれるんだって思ったら、涙が出た。
それを見た主が、「これ食べたら手入れ部屋へ行こう」って、小さな包み紙に入ったお菓子をくれた。

人の姿を得て初めて口にしたのがこれだ。
包み紙を開くと、中には真っ赤で綺麗な球体が入っていた

「それ、飴って言うんだ。口に入れて舐める菓子で、いろんな種類がある。口にれてみな」

口に入れて舐めると、甘い味が口いっぱいに広がった。
味というものを初めて知ったが、これが甘いっていう意味なんだとすぐに理解できた。

「清光～～～」

その呼び声で俺は目を覚ました

「早く起きなよ。もうすぐ夕餉だぞ」

ところどころぴょんっとはねた癖毛に青色の内番服

「安定・・・俺、寝てた・・・？」
「うん、寝てた。さ、早く大広間に行こ」

起き上がると、夕餉のいい匂いとみんなの声が聞こえてきた。

「うわぁっ！きょうはからあげですね！はやくたべたいです！！」
「これは大きいねぇ。・・・からあげサイズのことだよ」
「はいはい、みんな早く席に着いて～」

大広間に並べられたたくさんの長机の上には、山積みのから揚げ、新玉ねぎとトマトのサラダ、小鉢に盛られた甘辛い味付けのきんぴらごぼう、もやしときゅうりの中華和え、そして、野菜たっぷりの和風スープに、各自の紋が入った茶碗に盛られた白米

俺が席に着くと、同時に主が大広間に入ってくる

「おぉ、今日は唐揚げかぁ・・・こりゃ、取り合い戦争だな。みんな、ちゃんと噛んで食べるんだぞー、じゃぁ」

「いただきます」
「「「いただきます！！」」」

アツアツのからあげを箸で口に運ぶ。
一口食べるとさくっという音と同時に口の中にジューシーな肉汁と、ほんのり生姜の風味が広がる。

俺はこの本丸の初期刀加州清光。
好きなことは、主に愛してもらうこと、かわいいって言ってもらうこと、綺麗でいること・・・

そして、食べることと作ること。

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男所帯なのでメニューは多めです。